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国際シンポジウム2016年度 「原油低価格の国際エネルギー産業への影響とその対応」
| 日時 | 2016年12月14日(水) 13:00-17:05 (受付開始 12:30) |
| 会場 | |
| 参加費 | 無料 |
| 言語 | 日本語・英語(同時通訳) |
| 主催 | 東京大学公共政策大学院(GrasPP)、国際石油開発帝石株式会社(INPEX) |
| 共催 | (一財)日本エネルギー経済研究所 |
要事前登録/参加費無料/日英同時通訳
開催趣旨
原油価格低下環境下における国際エネルギー産業の投資(特に石油・ガス部門)に関わる方向性と戦略について、今後の国際エネルギー市場の見通しも含め、海外専門家および研究会メンバーを中心とした国内専門家による 報告・パネルディスカッションを行う。
プログラム
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飯塚 敏晃
東京大学公共政策大学院 院長
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黒田 直樹
国際石油開発帝石株式会社 相談役
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Mr. Laszlo Varro
Chief Economist, IEA
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Mr. Fareed Mohamedi
Chief Economist, The Rapidan Group
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有馬 純
東京大学公共政策大学院教授
開催報告
2016年12月14日(水)、福武ラーニングシアターにおいて、「低油価格の国際エネルギー産業への影響とその対応」と題する国際シンポジウムを開催しました。本シンポジウムは、東京大学公共政策大学院において2010年4月より開講されている国際石油開発帝石㈱(INPEX)の寄附講座「エネルギーセキュリティーと環境」の一環として開催されたもので、エネルギー産業関係者、研究機関、東大関係者を中心に、約150名の方々にご参加いただきました。
東京大学公共政策大学院 院長
国際石油開発帝石株式会社 相談役
冒頭挨拶において飯塚敏晃本院院長からは、「石油輸出国機構(OPEC)の減産合意に起因する油価の回復、米シェールオイルの生産活発化等先が見通し難い状況が続いており、国際エネルギー産業の施策を知ることが重要である」として、本テーマを議論する意義を強調されました。
続く開会挨拶では、寄附講座開設者であるINPEXの黒田直樹前会長・相談役より、「安定的なエネルギーの確保につなげるためには、過度な原油安は問題で、コストに見合う油価のレベルを確保することが重要である」との見解が示されました。
Chief Economist, IEA
Chief Economist, The Rapidan Group
シンポジウムでは、まず国際エネルギー機関(IEA)のLaszlo Varroチーフエコノミストが「World Energy Investment」とのテーマの基調講演を行い、パリ合意後の石油・ガス業界への投資の現状と今後の見通し、中東・ロシア・米国を中心とした国際エネルギー市場の展望について、金融、地政学や環境等多岐にわたる視点からお話しいただきました。
続いて、米エネルギーコンサルティング会社ラピダン・グループのFareed Mohamediチーフエコノミストが「Key Factors Shaping Global Oil Markets」と題する基調講演を行い、OPEC、サウジアラビアの課題、向こう2年前後で世界の石油市場で起こり得る問題について解説していただきました。
東京大学公共政策大学院客員教授/(一財)日本エネルギー経済研究所常務理事
東京大学公共政策大学院教授
後半では、小山堅日本エネルギー経済研究所常務理事(本院客員教授)がモデレーターを務め、パネルディスカッションを行いました。世界の石油・ガス等のエネルギー市場に関する基調講演と日本のエネルギー産業の課題を踏まえた上で、パネリストである日本のエネルギー政策・産業・金融の各関係者・ジャーナリストが各分野での必要な取組や実施に関する課題について報告を行い、その後、会場参加者からの質問を交えた闊達な議論が展開されました。
国際石油開発帝石㈱ 経営企画本部経営企画ユニットジェネラルマネージャー
㈱国際協力銀行 資源ファイナンス部門石油・天然ガス部部長
経済産業省 資源エネルギー庁 資源・燃料部政策課長
JXエネルギー㈱ 原油外航部部長
東京ガス㈱ 原料部 資源事業企画グループマネージャー
㈱日本経済新聞社 編集委員兼論説委員
最後に本院の有馬純教授より、シンポジウムの総括とともに、「今回のようなシンポジウム等を通じてエネルギー問題に対するリテラシーのある人材を育成していくことは非常に重要である」旨の閉会の挨拶があり、シンポジウムは盛会のうちに終了いたしました。
本シンポジウムにご参加、ご後援いただいた皆様に厚く御礼申し上げます。