地域政治C(現代北欧の政治)
担当教員
小川 有美
配当学期・曜日・時限
夏学期 水曜 3限
内容・進め方・主要文献等
【内容】
北欧の福祉国家、男女平等、教育社会などは、日本で高い注目を浴びながらも、どのような政治(そこには当然、社会変動、新しいアイデア、権力闘争、国際要因等が展開する)によってそのような結果がもたらされたのかについては、あまり理解されていない。本講義では、北欧の「ユートピア」的理解を脱するために、制度や政策の起源について履修者自身に考えてもらいながら、当事者また内外の研究者のさまざまな分析を通して、歴史政治学(篠原一)的な理解を深める。
【進め方】
主に以下のテーマからなる。それぞれについて、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、およびフィンランドの比較を加えながら論じる。
1. 「周辺」社会と知的リーダーシップ
2. 福祉国家と平等をめぐる政治
3. グローバル化・欧州統合・民主主義の赤字
授業は基本的には講義形式であるが、小テスト・リアクションペーパーを書いてもらうことによって、双方向的な要素を加えたい。
【文献】
指定教科書はなし。参考文献を授業中テーマ毎に紹介するが、最も基本的なものとしては、馬場康雄・平島健司編『ヨーロッパ政治ハンドブック』(東京大学出版会)、オロフ・ペタション(岡澤憲芙監訳)『北欧の政治』(早稲田大学出版部)をあげておく。
教材等
成績評価の方法
学期末筆記試験90%、授業内小テスト・リアクションペーパー10%。