労働法政策

担当教員

濱口 桂一郎

配当学期・曜日・時限

夏学期  水曜 3 限

内容・進め方・主要文献等

現代日本の労働法政策について、歴史的な概観を踏まえた上で、近年の進展を詳述する。
 公労使三者構成の審議会において労使団体と政府(厚生労働省)の間で行われる対立と妥協のメカニズムを中心に、その延長戦としての国会における審議や修正も含め、具体的な労働立法の政策決定過程を跡づける形で、労働法制の内容を説明していく。いわば、完成品としての労働法ではなく、製造過程に着目した労働法の講義といえる。ただしあくまでも政策過程の目線に立ち、超越的立場から社会科学的分析を行おうとするものではない。
 講義の進め方としては毎回政策分野ごとに完結する形とし、各回ともまず下記著書に基づいて戦前から今日に至る法政策の展開を略述し、その上で近年の改正や改正の動きを詳述する。
 近年の動きについては、できるだけディスカッションにより進めたいので、最近の論文を読んでおくことが望ましい。
 法学部で講義されるような労働法の詳しい知識は前提としないが、社会政策に関する一定の歴史的知識(高校教科書レベルで十分)と、現代の政策決定過程への強い関心は必要である。

教材等

・濱口桂一郎『労働法政策』ミネルヴァ書房(2004年)。
・最近の論文(初回にリストを配布)

成績評価の方法

レポート提出による

関連項目