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東京大学公共政策大学院 | GraSPP / Graduate School of Public Policy | The university of Tokyo

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北京大学への留学情報

Yoshinobu Watanabe (from Japan)

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気付けば北京大学に来てからもう2カ月が過ぎ、現在は中間レポートに追われている。以下、キャンパスアジアプログラム一期生として、生活・授業・イベント・就活情報等(2012年9月~11月)について簡単な形でまとめておきたいと思う。留学を考えている方の参考になれば幸いである。

生活

北京到着初日、キャリーバックを二つかかえ、慣れない中国語を駆使しながら2時間さまよい、やっと見つけた、事前予約されていたはずの寮にて・・・「あなたの名前はリストにありません」。ここから私の中国留学生活は始まった。これほど、早く洗礼を受けるとは・・・不安と好奇心が入り混じったスタートであった。

しかし、2か月間たった今、値段や賞味期限を事前にチェックするなど最低限のルールをおさえれば、こちらでの生活は心地よく感じる。中国語には強いトーンがあり、売店などで買い物をすると無愛想で、一見怒っているようにも見えるかもしれないが、慣れてくるとそんなことはないとわかる。北京の人は一度知り合いになると人懐っこく、掃除のおばさんの笑顔には癒されることも多い。また、交換留学生が入ることになる寮もきれいで、共用の和式トイレであること以外に不満を感じている人は少ない。学校の食堂では150~300円足らずでバランスの良い食事がとれる(ただ、たまにお腹をこわす人もいる)。5000円出せば、約半年分の通話通信料込みでケイタイも買える。

安全面についていえば、北京大内でも日本人が怒鳴られたという知らせが一つあったが、大声で日本語を話さないことなどを心掛けていれば、北京大学周辺にいる分には危険は感じなかった。それより道路を渡るときに気をつけた方が良い。

以上述べたように、北京での生活にはあまり不自由は感じないと思う。ただし、気候には注意されたい。空気があまり芳しいものではない。加えて冬は寒いだけでなく非常に乾燥するので、のどやコンタクトに問題を抱える人も少なくない。冬学期に留学する方は、マスクの持参、一日用コンタクトへの切り替え等の対策をしてくるとよいだろう。

授業・学生との交流

キャンパスアジアプログラムの生徒達はMaster of International Relations (MIR) のクラスに属し、各国から来た本科留学生14人と共に英語で授業を受けている。他にSciencePo.やLondon School of Economicsからのdual-degree生と一緒になることも多い。授業は、主に講義・ディベート・プレゼンテーションで構成され、欧米型に近い。教授陣の英語レベルは高く、多様な視点から、スムーズに授業が展開される。生徒は積極的に意見を述べることが求められる。

欧米やアジアの各国から来たクラスメイトとは仲が良く、毎週木曜にはファミリーディナーと称し、北京内のレストランやバーなどを共に開拓している。対して、中国人の学生と交流する機会は少ないといえる。中国人学生と交流するためには、サークルに加入するといったことが必要となってくる。英語が公用語のサークルもあるが一部であるので、これから留学を考えている方には、出来れば事前にHSK4~5級相当まで中国語を勉強しておくことを勧めたい。クラス分け試験をクリアすれば、中国語で行われる授業を履修することもでき、履修の幅も交流の幅も広がる。

また、週4時間の中国語の授業はとてもためになるが、初心者中級者にはそれだけでは足りない。中国語で議論できるようになるためには、語学パートナーや学外での追加レッスンが必要となるだろう。

イベント・休み

9月末に1週間程度、国慶節の大型連休がある。この時期に、私は北京内の名所を散策したが、北京は地方から来る人で混雑するので、早めにバス鉄道のチケットを予約し、地方の名所に行ってみることを勧めたい。

10月中旬、北京大学でCultural Festivalが開催された。各国の留学生による自国の文化・社会を紹介するブースの出展や、テニス大会・アイドル大会が盛大におこなわれた。アフリカ大陸を含め、様々な国から留学生が集まっていることを実感した。

10月末には、LSEからの留学生が主催したハロウィーンパーティに参加。授業で一緒にならない学生とも、仮装を通して交流することができた。

11月初め、北京ファーラムという有名な研究討論会が3日間にわたって開催された。前東京大学総長小宮山宏氏やマサチューセッツ工科大学のノームチョムスキー教授等、世界各国から著名な研究者が参加した。開催式では、トニーブレア前英首相やパンギムン現国連事務総長からのビデオメッセージが流され、閉会式では元オーストラリア大統領ケビンラッド氏による中国語での演説もなされた。私は友人の紹介で、中国・韓国からの参加者学生と知り合う機会があったが、彼らの多くは留学経験なしに流暢な英語を操り、みな聡明でナイスレディ・ナイスガイだった。学生セッションには北京大学国際関係学院を通して、申請許可されれば参加できるようだ。

就活情報

最後に、中国にいながら就職活動が出来る数少ない機会として、毎年10月下旬頃にリクルート主催、11月中にディスコ主催の就活イベントがあることを紹介したい。以下、リクルート主催のイベント“Work in Japan”を例とする。当イベントは北京・上海で2日間に渡って行われ、50社近くの企業が出展している。メインは中国人学生を対象としているが、日本人留学生もBCGやATカーニー、サントリーなど約20社の大手企業の採用面接に申し込むことができる。キャリアコンサルティングによる模擬面接等のフォローを受けながら、2,3回の面接をクリアすれば内々定をもらうことができ、去年は10人程度の日本人留学生がこのイベントで内々定を得られたようである。

現在、第18回中国共産党大会の真最中である。日中関係の緊張が続いているが、このような時機に北京にいられることを幸運だと思い、引き続き貴重な時間を過ごしていきたい。

八大処にて。山頂付近から滑り台で降りるアトラクションは爽快

北京大学西門にて