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政治思想と公共政策

担当教官

苅部  直

科目番号

12030

学期

曜日・時限

木曜4・5限

単位

科目概要

政治思想上の諸問題は、政策を作り、運用する過程に、さまざまな形で深くかかわっている。これは、いわゆる 「公務員倫理」といったような、決定者の心得にとどまるものではない。現場で、個々の課題について判断を迫られるとき、結論に至る筋道は多くの場合、何がいったい「平等」か、人のいかなる「自由」を守るべきか、政府がなすことの限界をどうさだめるか、そもそも「政治」とはいったい何なのか……といった、原理上の問いについて、当面する状況に適したアイディアを見いだす思考作業と切り離せないのである。(政策を、決定者・運用者の外から評価する営みに関してはなおさらのこと。)

 この授業は、担当者の報告と、参加者全員の討論による、演習形式で行なう。隔週開講であるが、毎回、多量の文献(日本語・英語)を読むことになるので、時間・金銭・労力の負担はかなり重い。ほかの授業の予習や成績のことを放念して、下調べに専心し、活発に議論する「ノリのよさ」のない人は、受講しない方が、幸せな大学院生活を送れるであろう。

 内容としては、下欄にあげたテクストをいちおうのガイドにしながら、現代における戦争、平等と公正。医療政策、公教育、多文化主義……といった問題領域に即して、考え、議論する。
(詳細は、開講時までに大学院法学政治学研究科の掲示板に掲示するので、必ず参照すること。)

前提履修科目

成績評価

口頭報告の出来、および普段の授業態度による。参加多数の場合はそれに加えてレポート

テキスト

Michael Walzer, "Spheres of Justice"(Basic Books,1983)
        "On Toleration" (Yale University Press,1997)
John Dunn, "The History of Political Theory:and other essays" (Cambridge University Press,1996)

参考文献

教室で指示する

講義日程

詳しくは初回に教室で話すが、開講予定日は以下の通り。
 4月15日、5月6日、5月20日、6月3日、6月17日、7月1日、7月8日(予備)

その他