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事例研究(国際法判例研究) シラバス

担当教官

小寺 彰

科目番号

40120

学期

曜日・時限

火曜4・5限

単位

4

科目概要

 国際法既習者を対象として、国際法に関する重要な裁判例や最近の裁判例(大多数が英文)を取り上げ、実際の国際法の解釈適用の在り方を理解させることを目的とする。国際司法裁判所や、日本の国内裁判所のものを取り上げる。国際法が裁判の場でどのように解釈適用されているかを理解し、裁判の場で国際法の解釈適用を実践する能力を身につけられるようにする。

前提履修科目


成績評価

平常点を考慮する
レポートを課す。

テキスト

小寺 彰『パラダイム国際法』(有斐閣、2004)、大沼保昭代表編集『国際条約集』(有斐閣、何年版でも可)。個々の判決等は配布する。

参考文献

下記参照

講義日程

第1回 国際法判例研究序論(導入1)国際司法裁判所での判決形成過程について説明し、国際司法裁判所の判決の読み方の基本を理解させる。 
第2回 国際法判例研究序論(導入2)本授業で取り上げる裁判例について概略を紹介し、各裁判例についての主担当者を決める。
第3回 ロチュス号事件1 ロチュス号事件多数意見を検討し、判決の構造を理解させる。
第4回 ロチュス号事件2 第3回に引き続いて、ロチュス号の多数意見を検討し、判決の構造を理解させる。
第5回 ロチュス号事件3 ロチュス号事件の少数意見を検討し、多数意見の意味を全体的に理解させる。
第6回 ロチュス号事件4 第5回に引き続いて、ロチュス号事件の少数意見を検討し、多数意見の意味を全体的に理解させる。
第7回 ICJ逮捕状事件1 逮捕状事件多数意見を検討し、判決の構造を理解させる。    
第8回 ICJ逮捕状事件2 第7回に引き続いて、逮捕状事件多数意見を検討し、判決の構造を理解させる。
第9回 ICJ逮捕状事件3 逮捕状事件の少数意見を検討し、多数意見の意味を全体的に理解させる。
第10回 ICJ逮捕状事件4 第9回に引き続いて、逮捕状事件の少数意見を検討し、多数意見の意味を全体的に理解させる。
第11回 シベリヤ抑留事件1  シベリヤ抑留事件の地裁判決および高裁判決を検討し、国内裁判所における国際法の位置付けを理解させる。
第12回 シベリヤ抑留事件2  第11回に引き続いて、シベリヤ抑留事件の地裁判決おび高裁判決を検討し、国内裁判所における国際法の位置付けを理解させる。
第13回 課税免除事件1 課税免除事件の地裁判決および高裁判決を検討し、国内裁判所における国際法の解釈適用の在り方を理解させる。
第14回 課税免除事件2  第13回に引き続いて、課税免除事件の地裁判決および高裁判決を検討し、国内裁判所における国際法の解釈適用の在り方を理解させる。
第15回 Schooner Exchange 事件1 裁判権免除に関するSchooner Exchange 事件を検討し、国内裁判所における国際法の解釈適用の在り方を理解させる。
第16回 Schooner Exchange 事件2 第15回に引き続いて、裁判権免除に関するSchooner Exchange事件を検討し、国内裁判所における国際法の解釈適用の在り方を理解させる。
第17回 Schooner Exchange 事件3 第16回に引き続いて、裁判権免除に関するSchooner Exchange事件を検討し、国内裁判所における国際法の解釈適用の在り方を理解させる。
第18回 UNCLOSサイガ事件1 国際海洋法裁判所サイガ事件多数意見を検討し、決定の構造、とくに条約解釈の在り方を理解させる。
第19回 UNCLOSサイガ事件2 第18回に引き続いて、国際海洋法裁判所サイガ事件多数意見を検討し、決定の構造、とくに条約解釈の在り方を理解させる。
第20回 UNCLOSサイガ事件3 サイガ事件の少数意見を検討し、多数意見の意味を全体的に理解させる。
第21回 UNCLOSサイガ事件4  第20回に引き続いて、サイガ事件の少数意見を検討し、多数意見の意味を全体的に理解させる。
第22回 ICJ武力行使事件 1 ICJ武力行使事件を取り上げ、国際裁判でしばしば問題になる管轄権判断の性格を理解させる。
第23回 ICJ武力行使事件 2 第22回に引き続いて、ICJ武力行使事件を取り上げ、国際裁判でしばしば問題になる管轄権判断の性格を理解させる。
第24回 総括1 国際法の解釈適用について、条約についてのものと国際慣習法についてのものの違いについて理解を進める。
第25回 総括2 第24回に引き続いて、国際法解釈適用論の理解を進める。

その他

毎年開講