財政法

担当教員

碓井 光明

配当学期・曜日・時限

夏学期 火曜 2限

内容・進め方・主要文献等

【内容】政府部門の財政・会計に関する法的仕組みについて政策的な観点から検討を行う。現状の仕組みに、いかなる問題点があるかを摘出し、それに対する制度運用、法改正等の各レベルにおける対応策を検討する。問題点の摘出は、なるべく具体例に即して行うこととし、政策的対応に関しては、人的資源の有限性にも配慮する。財政法の包括的学習は自習に委ねて、授業においては重点的なテーマを取りあげた討論を相当程度予定している。主要なテーマは、次の通りである。

財政に関する議会統制、予算単年度主義と会計年度独立主義をめぐる憲法規範と立法政策(複数年度予算、歳出予算の繰越)、現金主義と発生主義、特別会計と一般会計との関係、「隠れ借金」の発生要因とその功罪、社会保障財源の捻出方法(税方式と、保険料方式)、原因者負担の共同拠出、使用料・手数料の設定方法、国債発行に関する統制方法、政府保証・政府出資法人の債務の処理、政府資金管理の方法、財産管理、財政統制制度の法政策(会計検査、予算執行調査、内部告発の保護、国民訴訟など)

【進め方】毎回、次の週に扱う内容の概略をレジメに基づき講義しておき、参加者に予め割り当てる検討課題を予習しておいてもらい、報告と討論を行う方式を考えている。

【主要文献】神野直彦『財政学』、日本財政法学会編『財政法講座』(全3巻)など。開講時に文献目録を配布する。

教材等

『財政会計六法(平成18年版)』(大蔵財務協会)
参議院予算委員会調査室編『平成18年度財政関係資料集』(国立印刷局)

成績評価の方法

平常点およびレポートによる(その評価割合は6対4)。ただし、参加者が多い場合は筆記試験によることがありうる(その場合も平常点を加味する)。

関連項目