自治体行政聴査

担当教員

金井 利之

配当学期・曜日・時限

冬学期 水曜 4限

内容・進め方・主要文献等

本演習では、現代日本の自治体行政の実態を認識し、理解することを目的とする。

本年度は、昨年度の川崎市と対比する観点から、中規模基礎自治体である立川市を採り上げ、そこおける行政管理を採りあげ、一般には観察報告されることの少ない基礎自治体の内部管理が、実際にはどのようになされているのかにつき、知見を深めることとする。具体的に採りあげる領域としては、各回1領域ずつ、(1)予算編成、(2)監査、(3)契約、(4)人事、(5)秘書業務、(6)法務、(7)統計、(8)広報広聴、(9)情報化、(10)総合計画、(11)行政改革・評価、(12)基地跡地を中心とするまちづくり企画、(13)参加・協動、を予定している。

これらの領域は、(12) (13)を除き、住民に直接的に影響する政策的展開と直結しないこともあって、必ずしも広く関心を集めることは多くはない。しかし、自治体が、政策的展開をするには、組織としての内部管理が基盤として機能していなければならない。従って、これらの行政管理が実際にどのように遂行されているのかは、自治体行政学にとって極めて重要なテーマである。また、(12) (13)は、立川市の行政運営全般に渡る横断的な政策展開の領域として、特に採り上げることとした。

上記の目的で、現職の職員の方をゲストスピーカーとしてお招きして、ヒアリング調査を行う。本演習では、それを「聴査」と名付けておいたた。参加学生は、分担して、聴査記録を作成して提出するものとする。聴査の実施は、必ずしも負担の軽いものではないが、極めて重要な技能の育成に貢献するので、積極的な参加を期待したい。

なお、毎回の演習は、時間を超過すると予想されるので、注意されたい。

教材等

小池和夫『聞きとりの作法』東洋経済新報社、2000年
中村圭介・前浦穂高『行政サービスの決定と自治体労使関係』明石書店、2004年

関連項目