事例研究(環境・技術政策1)

担当教員

城山 英明鈴木 達治郎

配当学期・曜日・時限

夏学期 火曜 5限 (〜20:20まで)

内容・進め方・主要文献等

科学技術をめぐる公共政策と通常の公共政策にはどういった違いがあるのだろうか。不確実なデータをもとに、政策スタッフは意思決定者にどのような分析と報告をしなければいけないのだろうか。高度の専門性を必要とする科学技術政策に一般の市民はどう関与すればよいのだろうか。先端科学における不確実性を、政策決定ではどう扱わなければいけないのか。科学技術専門家の社会的責任とはいったいどういう意味なのであろうか。果たして、政策分析に価値観を取り込むことは許されるのであろうか。本授業では、このような疑問を、現実の事例研究を通して考えていく。

授業の序盤では、技術政策に関わる基本的な理論や概念を、既存文献を通じて学ぶ。中盤には、具体的な政策課題に関わるいくつかの事例をとりあげる。後半には、今年のテーマとして広い意味での「エネルギー環境問題」をとりあげ、学生はチームに分かれて「再生可能エネルギー原子力、省エネルギー等に関する技術研究開発戦略」「エネルギー環境規制・税制」「エネルギー安全保障と地球環境問題」といった構成要素となる具体的課題をケース・スタディとして取り組む。ケース・スタディを行うに際しては、政府、企業、NGO等様々な関係者に準備の上インタビューを行い、様々な関係者の課題認知を構造化する試みを行う。授業においても、関係する実務家との討議の機会を設定する。その上で、政策決定者を念頭に、具体的な政策提言をまとめることとする。最後には、政策提言のプレゼンテーションを通じて、クラス全員で自由な討論を行うとともに、科学技術に関わる横断的課題の政策分析の方法・プロセスについて考察する。

参加者は、最終的には、全員で分担して行う「エネルギー環境問題」に関する課題についてまとめる、レポートを提出することが求められる。

教材等

追って指示する。

成績評価の方法

平常点及びレポート等による。

関連項目