国際法の理論と実践

担当教員

大沼 保昭

配当学期・曜日・時限

夏学期 水曜 5限 (隔週) (通)
冬学期 水曜 5限 (隔週) (通)

内容・進め方・主要文献等

国際法と文化、文明の関係を、国際法、国際政治、国際関係論、文化理論などの観点から多角的に考える。具体的には、世界遺産保護を中心とする文化遺産保護にかかわる理念および国際・国内法制と政策、国際社会における普遍的価値と価値相対主義、文化相対主義の問題、国際法と宗教との関係、安保理や国際司法裁判所におけるメンバーの地理的配分と文化・文明圏との関係などを扱う予定である。

4−9月は6―7回のゼミを行い、共通文献(ほとんど日本語文献)を全員で読み、8月下旬−9月初旬のいずれかに2泊3日程度のゼミ合宿を行い(あるいは大学ゼミ室で)、ゼミ参加者が10月以降行う報告のテーマ提示と中間報告を行い、全員で議論する。10月から2008年1月にかけて7回程度ゼミを行い、参加者全員が報告する。参加者の人数が少なければ各自自由にテーマを選んで一人一回報告するが、人数が多い場合は関心を共にする人とチームを組んでチームとして報告する。

なお、第1回ゼミの前に説明会を行い、一部の教材を配布する予定なので、掲示に注意すること。

教材等

第1回説明会で配布するほか、適宜掲示・指示(メールを活用)する。

講義日程

2007/4/11 ゼミ全体の説明
4/18 大沼による講義(『人権,国家,文明』序,第1,4,6,7章を全員が読んで いることを前提に、他の文献にもふれる)
5/9  ウェッセルズ上智大学教授による国際関係論から見た国際関係における文化、文明、宗教に関する講義
5/23 梶原景昭編『文化という課題』(1998年)
6/6 樋口陽一「批判的普遍主義の擁護−−文化の多元性に対面する人権概念(シンポジウム 非西欧諸国における人権概念の受容と変容)」『比較法研究』第59巻(1997年)3-12頁.David Held & Anthony Macgrew, "The Fate of National Culture" in Held and Macgrew eds., The Global Transformation Reader (Cambridge, UK: 2003), pp. 14-18.
6/20 関根政美「序論 文化と国際政治」,芝崎厚士「国際文化論における2つの文化」『国際政治 (国際政治と文化研究)』129巻(2002年).
深田三徳「現代世界における人権概念と人権の普遍性」『法哲学年報』(1997年)268頁−280頁.
7/4 浅野裕司「世界遺産条約と各国内における法規制」『比較法』40巻(2003年)147-177頁.小林真理『文化権の確立に向けて―文化振興法の国際比較と日本の現実』(2004年).
7/18 マイケル・ウォルツァー著、芦川晋、大川正彦訳『道徳の厚みと広がり: われわれはどこまで他者の声を聴き取ることができるか』(東京:風行社、2004)序章,第1章.
2007/10-2008/1 ゼミ参加者による報告を原則として隔週に行う。

成績評価の方法

平常点による。

関連項目