日本のマクロ経済政策

担当教員

吉川 洋

配当学期・曜日・時限

冬学期 木曜 2限 

内容・進め方・主要文献等

1990年代以降、日本経済は「失われた10年」と呼ばれるほどの低成長に甘んじてきた。この間失業率の日米逆転も生じ、戦後先進国が経験したことのないデフレーションが続いた。財政も著しく悪化し、現在国・地方合わせた公的債務は750兆円、対GDP比150%に達している。

本講義は過去10年間の財政・金融政策を振り返り、活発になされた政策論争の論点を整理する。さらに現実の政策決定に関する政治経済的側面についても説明する。

教科書は特に使用しない。参考文献は講義で紹介するが、とりあえず以下のものがある。

・岩田規久男・宮川努[編](2003)『失われた10年の真因は何か』、東洋経済新報社
・軽部謙介(2004)『ドキュメントゼロ金利―日銀VS政府 なぜ対立するのか』、岩波書店
・小宮山隆太郎(2002)『金融政策論議の争点』、日本経済新聞社
・浜田宏一・堀内昭義(2004)『論争 日本の経済危機』、日本経済新聞社
・吉川洋(1999)『転換期の日本経済』、岩波書店
・吉川洋(2003)『構造改革と日本経済』、岩波書店
・竹中平蔵(2006)『構造改革の真実』、日本経済新聞社
・清水真人(2005)『官邸主導―小泉純一郎の革命』、日本経済新聞社

教材等

論文のコピーを適宜配布する。

成績評価の方法

レポート等による。

関連項目