国際人権法

担当教員

寺谷 広司

配当学期・曜日・時限

夏学期 月曜 4限

内容・進め方・主要文献等

今日、人権は国際社会における最も中心的な問題の一つであり、日本でも法曹関係者を初め、多くの立法・行政機関関係者、民間団体が「国際人権」に関与するようになってきている。この授業では、人権の国際的保障の現状とあるべき姿について考察する。そのために、現行諸制度の仕組みと運用について理解を深めるのはもちろんのこと、背景となる歴史と理論、特に国際法理論との連続を重視する。
授業は講義形式を中心としつつも、参加者による短いプレゼンテーションを踏まえて積極的な討議を織り交ぜる。

授業の構成
第1回 イントロダクション(歴史、政治) 
第2回 国際人権と国際法理論(1)(国際人権と国内人権の原理的関係、法源) 
第3回 同(2)(国際法と国内法の関係、管轄権)
第4回 同(3)(人権と国家体制、文化・文明) 
第5回 国籍/特定の主体に着目した諸人権(1)(国籍、難民、無国籍者等の人権)
第6回 同(2)(外国人の人権、少数者の人権) 
第7回 同(3)(女性、児童、障害者) 
第8、9回 自由権的諸権利(生命権、差別禁止、刑事手続きに関わる諸権利など)
第10回 社会権的諸権利(人権不可分一体論)
第11回 戦争と人権(国際人道法、戦後補償論) 
第12回 国際人権の実現過程(1)(国際組織・国家) 
第13回 同(2)(国際人権条約、国際刑事裁判所) 
第14回 同(3)(NGO)・総括

教材等

@特定の教科書は用いない。判例・論文等の教材を電子媒体・ハードコピーの元原稿の形態で用意するので、各自それらを通じて用意すること。(詳細は、諸講時に説明する。)A『国際条約集』(奥脇直也編、有斐閣、年度は問わないが新しい版が望ましい。)

成績評価の方法

基本的には、学期末試験による。平常点については初講時に説明する。

関連項目