公共管理論U

担当教員

徳永 崇

配当学期・曜日・時限

夏学期 月曜 3限

内容・進め方・主要文献等

 今年度の「公共管理論U」では、社会の安全・安心の確保に関する政策の一つである犯罪等の統御に関する政策の現状と課題等について考察することを目標とします。
近年、都市化、少子高齢化、国際化、IT化等社会・経済構造の変化を受け、犯罪情勢が大きく変容する中で、社会の安全・安心を強く求める国民世論等を背景に、犯罪等の統御に関する政策分野では、その関与主体や対象、手法等に新たな展開が生まれています。
昨年12月に、政府の犯罪対策閣僚会議が新たに策定した「犯罪に強い社会の実現のための行動計画2008」でも、犯罪に強い社会の実現のため、警察等治安の専門機関による取締りや予防活動に止まらず、多数の行政機関の参画、国民、事業者、民間団体等の多くの主体の参画、これらの連携等が提起されているところです。
授業では、最初に、この行動計画の背景となった犯罪情勢や犯罪被害者支援の現況、犯罪等の統御における警察の役割等を考察します。 
次に、同行動計画に掲げる重点課題の中から、
@ 身近な犯罪に強い社会の構築
A 国際化への対応(不法滞在者対策、国際組織犯罪対策等)
B 犯罪組織等反社会的勢力への対策
C 安全なサイバー空間の構築を取り上げ、それぞれの課題における警察や行政の役割、民間の役割、さらには、官民協働の在り方等について議論します。
授業は、基本的内容に関する講義のほか、上記の課題について予め報告者を定め、その報告を基に、参加者全員で議論する方法により進めることとし、最終的には、参加者各人からレポートの提出を求めます。
このほか、ゲストスピーカーによる講義を予定しています。

教材等

教材は、警察白書、犯罪白書、内閣官房、警察庁等の関係行政機関HP掲載資料等のほか、必要に応じコピー配布(具体的には開講時に説明)。

成績評価の方法

授業の平常点、課題の発表及びレポート提出による。

関連項目