自治体行政観察

担当教員

金井 利之

配当学期・曜日・時限

通年  月曜 4,5 限

内容・進め方・主要文献等

総合計画は、自治体のもっとも包括的かつ重要な計画とされている。そして、総合計画の策定過程は、当該自治体の政治行政の在り方を示す鑑でもある。総合計画は、自治体の目標や活動方針を示し、施策・事業を体系的に整序し、各所管課の行政運営や予算編成の拠り所になるなど、自治体運営の基本となっている。他方で、総合計画は、右肩下がり経済社会情勢のなかで、その在り方に疑問を持たれ、また、変容を迫られている。あるいは、実際の仕事の細分化のなかで、個々の事業所管課は必ずしも総合計画にこだわらずに、独自に施策や予算事業を展開している。そこで、本年度の演習では、首都東京に隣接し、住宅都市でありながら新産業文化都市を標榜している川口市の総合計画を題材にして、自治体における総合計画の実態について勉強をする。
 川口市では、現在、総合計画の策定中である。2009年度には総合計画の最上位である基本構想が総合計画審議会で議論されており、2009年度にはこれを受けて、基本構想を具現化するための基本計画が審議会での本格的な議論に入る。さらに、年度の中盤から後半にかけては、基本計画の議論と並行して基本計画を具現化するための実施計画の策定作業が始まる予定である。そこで、本演習では、川口市当局の協力のもと、川口市での現地調査を盛り込み、実施計画の立案過程の参与観察を含めて、総合計画の策定過程の実態を観察することを目指す。単位認定を求める学生は、演習に日常的に出席・参加するとともに、総合計画の策定過程・内容に関して期末レポートを提出するものとする。
同時並行の策定作業に合わせた実地演習を組み込むため、演習の開講は時間割のコマ以外にも不規則になされる。学生は、演習外でも、可能な限り川口市役所内に滞在し、実施計画等の策定作業を参与観察することを期待される。演習はしばしば、現地川口市役所で実地開催される。学生は、策定作業の進捗に合わせて、時間的にも空間的にも、臨機応変な参加が必要である。実施計画の策定は、7月から9月の夏期休業期間にもなされる可能性がある。参加希望者は、これらの点に充分配慮して欲しい。

教材等

当方で用意する

成績評価の方法

      平常点およびレポート提出による

関連項目