農業政策

担当教員

本間 正義

配当学期・曜日・時限

夏学期  月曜 2 限

内容・進め方・主要文献等

農業政策は、先進国では保護政策、発展途上国では抑圧的政策が採られてきた。これは経済が発展するにつれ農業の役割が変化することに対応しているのであるが、農業がいかに政府介入を伴う産業であるかを示している。本講義では、まず農業政策の背景にある政治市場と政策決定のプロセスを理論的に整理し、その上で日本の各種農業政策を検討する。
日本の食料自給率は40%まで低下しており、そのことが食料の安全保障に対して不安をもたらす材料となっているが、農業政策が国民に果たす役割とはなにか。現在、政府は「食料・農業・農村基本計画」の見直し作業に入っており、また、40年にわたり続いてきてコメの減反政策についても批判が高まっている。国際的には、WTO交渉やFTAの推進においても農業分野は躓きの石とされる。果たして日本農業はこうした問題にどう対処しようとしているのか。農業問題を様々な角度からの検討を通じ、今後の日本の農業・農業政策のあり方を探る。

[主要文献]
・日本国際フォーラム政策委員会「第31政策提言:グローバル化の中での日本農業の総合戦略」2009年1月(http://www.jfir.or.jp/j/pr/pdf/31.pdf)。
・本間正義「グローバル化と食料・農業:日本農業の国際化対応」NIRAモノグラフシリーズ:わかる政策知る課題、総合研究開発機構、2009年。
・本間正義「日本の農業と対外政策」『フィナンシャル・レビュー』第81巻第2号(2006年4月)財務省財務総合政策研究所、50-81頁。
・本間正義『農業問題の政治経済学』日本経済新聞社、1994年。
・奥野・本間編著『農業問題の経済分析』日本経済新聞社、1998年。

教材等

特に指定しない。必要に応じてプリントを配布する。

成績評価の方法

筆記試験によるが、レポートを課すこともある。

関連項目