法と経済学II

担当教員

松村 敏弘

単位数・配当学期・曜日・時限・使用言語

2単位 / 冬学期 / 水曜4限 / 日本語

授業の目標・概要

法と経済学の基礎を具体的な法律、判例を用いながら教える。不法行為、契約、会社法、証券取引法、破産法等を取り上げながら、これらの法律・ルールに関する代表的な経済分析を紹介し、背後にある経済学的な発想を解説する。更に、現実の立法・法改正において経済学的な分析を如何に使いこなすかについて議論する。

授業のキーワード

損害賠償制度, 制度の中立性, 会社法, 強行法規, 金融市場, 情報開示

授業計画

講義予定
第 1回 Introduction(法と経済学とは)
第 2回 経済学の基本的な考え方と最近の経済学の発展(行動経済学など)
第 3回 市場均衡の効率性とコースの定理
第 4回 不法行為の経済分析
第 5回 製造物責任制度とルールの中立性
第 6回 債務不履行に伴う損害賠償ルール
第 7回 交渉ゲームとNash交渉解
第 8回 ホールド・アップ問題とコミットメント
第 9回 金銭賠償と特定履行
第10回 企業金融の基礎と企業買収
第11回 負債の役割と破産法
第12回 情報の経済学と証券取引法の経済分析
第13回 情報開示と取引前の情報生産
第14回 予備

授業の方法

毎回一つのトピックスを取りあげ、基本的な事項を説明した後議論に入ります。参加者には積極的な発言を求めます。発言のない場合には簡単な質問を用意して、こちらから指名することもあります。

成績評価方法

平常点

教科書

クーター・ユーレン著「法と経済学」(商事法務研究会)
三輪芳朗・神田秀樹・柳川範之編「会社法の経済学」(東京大学出版会)

参考書

ポリンスキー著「入門法と経済」(CBS出版)
浜田宏一著「損害賠償の経済分析」(東京大学出版会)
ラムザイヤー著「法と経済学ー日本法の経済分析」(弘文堂)
小林秀之・神田秀樹著「法と経済学入門」(弘文堂)
ミセリ著「法の経済学ー不法行為・契約・財産・訴訟」(九州大学出版会)

関連項目