事例研究(ミクロ経済政策・政策分析入門I)

担当教員

大橋 弘 / 川本 明

単位数・配当学期・曜日・時限・使用言語

2単位 / 夏学期 / 土曜2限 / 日本語

授業の目標・概要

ミクロ経済政策の個別分野の一つとして、本事例研究では産業政策に係るテーマを取り扱う。2007年秋の金融危機に端を発した経済危機を経て、世界各国において「産業政策」への関心が高まっている。とりわけわが国においては、人口減少下における少子高齢化を本格的に迎えて国内需要が減少傾向をたどる中で、急成長する新興国の動向をも踏まえると、新たな成長のパターンを確立する必要に迫られている。このため、既存の企業を再生・活性化するとともに、比較優位を持つ新たな産業構造への転換が急務とされている。他方で既存の各産業において過剰供給構造の解消が進まず、また新技術を基にしたベンチャー企業が事業を拡大して新たな産業構造の担い手になる勢いにも乏しい。
本事例研究では、上記の産業の状況に対して如何なる政策が効果的か、短期・長期のトレードオフや政策の費用対効果、競争上のイコールフッティング等の政策設計を含む視点から、今後の政策実務の参考となるような整理を理論的・実証的に試みるとともに、新しい産業政策研究の視座を経済学に提供することも長期的な目標とする。その際、わが国の企業再生や新成長企業への投資のメカニズムの現状にも着目して検証を行う。

グループによる共同作業が基本である。経済政策コース以外の学生も歓迎する.

授業のキーワード

産業政策, 成長戦略, 企業再生, ベンチャー企業, 産業構造転換

授業の方法

グループによる共同作業が基本である。

成績評価方法

レポート、プレゼンテーション、平常点等による。

関連項目