労働政策

担当教員

玄田 有史

単位数 / 使用言語 / 配当学期

2単位 / 日本語 / 冬学期

授業の目標・概要

政策、なかでも労働政策のポイントは「おとしどころ」を的確に発見し実践することにある。その意味するところを知り、政策能力を高めるためのヒントを探ることが、本講義の目的となる。
近年、失業率が低下するなど、労働環境に一定の改善傾向こそみられるものの、貧困世帯の増加、所得格差拡大の懸念、職場のメンタルヘルス問題など、労働環境に残された課題は多い。また労働に関する規制緩和など、新しい労働に関するルールづくりについての社会的関心も大きい。さらには未だ見過ごされた労働問題も少なくないないかもしれない。 
そこで統計データなどにより労働市場や職場環境の現状について検討した上で、今後、どのような労働政策が求められているのかを、講義を通じて議論する。さらには、現在実施もしくは実施が検討されている政策も考慮し、あるべき労働政策について考える。
講義では、参加者有志による自主的な報告を期待する。具体的な労働問題に焦点を当て、現状の把握と、必要な政策のあり方、政策を導入する際のプロセス、ならびに必要とされる政策の評価について提案されることが望ましい。それに基づきながら、講義参加者が主体的かつ積極的に労働問題に関する提案討議する能力を身につけることが講義の目的である。

授業のキーワード

労働政策,労働市場,雇用問題,格差問題

授業の方法

労働政策についてレクチャーする。その上で受講者が自ら関心を持つ労働政策のテーマについて自主的に発表、問題提起することを期待する。発表希望者は、発表週の月曜朝までに発表資料を、指定のメールアドレスまで送付すること。また受講者の関心に応じて、専門家をゲスト講師に招いて講義の他、質疑などを行う予定。

成績評価方法

講義内での発表および議論の内容によって評価する。特に1月に提出の『私が重要と考える労働政策』と題したエッセイの内容と、他の提出されたエッセイについてのコメントの内容を重点的に評価する。

教科書

特になし。

参考書

授業内で適宜紹介する。

関連項目

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