地域政治B(中央アジアの政治)

担当教員

小松 久男

単位数 / 使用言語 / 配当学期

2単位 / 日本語 / 冬学期

授業の目標・概要

中央アジア地域は20世紀に二つの激変を経験した。一つは1917年のロシア革命であり、これによって帝政ロシアの植民地からソ連を構成する共和国へと生まれ変わった。現代の民族や国家の枠組みは、この社会主義体制の中で作られ、中央アジアはソヴィエト文明の中で現代化をとげた。もう一つは1991年のソ連からの独立であり、5つの新独立国家は政治・経済システムを大きく変えながら、グローバル化した世界に参入することになった。この授業では、このような近現代史の展開をたどりつつ、イスラームと民族をめぐる諸問題を中心に考えることを目標とする。

授業のキーワード

中央アジア,ロシア,ソ連,イスラーム,民族

授業計画

前半では帝政ロシアの植民地時代取り上げ、ロシア人とムスリム(イスラーム教徒)の相互認識、ロシア統治に対するジハード運動、ムスリム自治の構想、民族名称をめぐる論争などを考察する。後半ではロシア革命以後の時代を取り上げ、とくに1924年の民族・共和国境界画定とソ連時代のイスラームに注目する。ソ連解体後の動向としては、新しい国際関係の模索とイスラーム復興について考えてみたい。この間に、中央アジアと日本との関係についてもふれる予定である。

授業の方法

講義形式で進める。

成績評価方法

期末の試験で評価する。

教科書

とくになし。

関連項目

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