農業政策

担当教員

本間 正義

単位数 / 使用言語 / 配当学期

2単位 / 日本語 / 夏学期

授業の目標・概要

 日本はTPP(環太平洋経済連携協定)への参加を巡って農業問題の議論が沸騰している。農業政策は、先進国では保護政策、発展途上国では抑圧的政策が採られてきた。これは経済が発展するにつれ農業の役割が変化することに対応しているのであるが、農業がいかに政府介入を伴う産業であるかを示している。本講義では、まず農業政策の背景にある政治市場と政策決定のプロセスを理論的に整理し、その上で日本の各種農業政策を検討する。
 TPPへの参加の有無に限らず日本農業は国際化への対応を迫られているが、一方、日本の食料自給率は39%まで低下しており、そのことが食料の安全保障に対して不安をもたらす材料となっている。農業政策が国民に果たす役割とはなにか。日本農業はどこに向かおうとしているのか。農業問題を様々な角度からの検討し、これからの日本の農業・農業政策のあり方を探る。

授業のキーワード

農業政策,日本農業,農業の国際化,戸別所得補償,TPP

授業計画

各回の講義予定については、初回の講義でプリントを配布する。

授業の方法

毎回講義を行い、授業の後半に学生との討論の時間を設ける。

成績評価方法

期末試験と不定期のレポート、出席状況を総合的に判断する。

教科書

本間正義『現代日本農業の政策過程』慶應大学出版会、2010年。

参考書

本間正義「TPP参加と日本の農業再生」石川・馬田・木村・渡邊編著 『TPPと日本の決断:「決められない政治」からの脱却』文眞堂、2013年。
21世紀政策研究所『農業再生のグランドデザイン-2020年の土地利用型農業-』21世紀政策研究所、2012年
Honma, M. and Y. Hayami, “Japan, Republic of Korea, and Taiwan, China”, in K. Anderson, ed., Distortions to Agricultural Incentives: A Global Perspective, 1955-2007, London: Palgrave Macmillan and Washington DC: World Bank, 2009.

関連項目

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