法制執務の基礎と応用-法治国家の政策対応

担当教員

外山 秀行

単位数 / 使用言語 / 配当学期

2単位 / 日本語 / 夏学期

授業の目標・概要

政府の各府省は、所管法令について、個別事案に応じた解釈運用を行うとともに、新たな政策課題に対応した制度改正を行うべく企画立案事務を遂行している。本講義は、こうした法令の解釈運用と企画立案に当たって必要となる基本的事項を習得し、併せて、議員立法を含めた立法過程や近年の立法の動向を概観することにより、法令解釈、立法技術、立法過程の三分野にわたって、法制執務に携わるために必要な知識を涵養することを目標とする。

授業のキーワード

法令解釈,立法技術,立法過程

授業計画

第一に、法令解釈について、法体系の意義を含めて基礎知識として必要な事項を解説した後、判例などの事例を紹介しつつ、解釈の手法や立案との関係等を説明する。第二に、法令の企画立案について、法形式の選択、本則及び附則の規定の構成、条項の構造、一部改正方式、用字・用語等、条文作成に当たって必要となる一連の技術的事項を説明する。その際には、代表事例を示して、理解の深度を高める。第三に、立法過程について、法案の国会提出前後に分けて、立案及び審議に関する制度の枠組みや具体的な手順を解説した後、近年の立法の動向を代表事例に即して分析し、提示する。

授業の方法

法令解釈、立法技術、立法過程の三分野全体にわたり、法制執務に有用な知識を習得し得るよう、講義の中で、基本的な事項や具体的な事例を丁寧に解説する。しかる後に、各自の知識習得を確認し、主体的な研究を促す観点から、各分野について、関連する事例の発掘、醸成された問題意識等を内容とするレポートの提出を求める。

成績評価方法

授業への参加状況を中心としつつ、上記レポートの内容を加味して評価する予定。

参考書

「新訂 ワークブック法制執務」(法制執務研究会編 ぎょうせい)
「実務立法演習」(山本庸幸 商事法務)

関連項目

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