政治思想と公共政策

担当教員

苅部 直

単位数 / 使用言語 / 配当学期

2単位 / 日本語 / 夏学期

授業の目標・概要

政治思想上の諸問題は、政策を作り、運用する過程に、さまざまな形で深くかかわっている。これは、いわゆる「公務員倫理」(あるいは「政治倫理」?)といったような、決定者の心得にとどまるものではない。現場で直面する、個々の課題について選択を迫られるとき、結論に至る筋道は多くの場合、何がいったい「平等」か、人のいかなる「自由」を守るべきか、政府がなすことの限界をどうさだめるか、そもそも「政治」とはいったい何なのか……といった、原理上の問いについて、当面する状況に適したアイディアを見いだす思考作業と切り離せないのである。 

この授業は、担当者の報告と、参加者全員の討論による、演習形式で行なう。大学院法学政治学研究科総合法政専攻と合併で、毎回、多量の文献を読むことになるので、時間と労力の負担はかなり重い。毎週、丹念に下調べをしながら読みこなす、能力と努力が不可欠である。授業時間は毎回延長するので、6限で他科目を履修しようと考えている人はご遠慮願いたい。 

ほかの授業の予習や成績のことを放念して、下調べに専心し、活発に議論する「ノリのよさ」のない人は、受講しない方が幸せな大学院生活を送れるだろう。無断欠席者は脱落者と見なす。

授業のキーワード

政治思想

授業計画

戦後日本において、政治外交史と政治思想の議論とがどのように交錯したか。『「世界」主要論文選 1946-1995』(岩波書店、1995年)に収録された諸テクストを会読し、同時代の他の論考についても調べながら議論する。(開講は4月15日の予定。掲示に注意すること。)

授業の方法

毎回、報告担当者を決め、一人30分の報告ののち、全員で討論する。参加者全員が、あらかじめテクストを、わからない箇所は自分で調べながら熟読し、何かコメントを考えて授業に臨むことが必須である。

成績評価方法

口頭報告+ふだんの授業態度+(参加多数の場合)レポート

教科書

教室で配布、もしくは各自購入。

関連ホームページ

../../courses/index.htm

関連項目

Courses