財政法
Public Finance Law

担当教員 / Instructors

中里　実／藤谷　武史

配当学期 / 使用言語 / 単位数 / Term / Language / Credits

A1A2 / 日本語 / 2

授業の目標・概要 / Objectives

　「財政＝国家の経済活動」を、私法・公法・金融の複合として捉えた上で、法的に検討を加えるための視点を提示する。具体的には、①国家の経済活動を、私法と公法の複合として再構成し、②国家の経済活動を、特に金融的な側面を重視して考察し、③財政学や公共経済学との関連において法的視点の意義を明らかにする。

授業のキーワード / Keywords

①財政,②予算,③財政権力,④予算法律,⑤国庫

public finance, budget, pouvoir financier, Finanzgesetz, fisc

授業計画 / Schedule

第１回（中里）
オリエンテーション　財政法とは／授業の進め方と体系
一　序説　１）財政の意義　２）財政法の意義　３）財政法をめぐる五段階のDichotomy（財政と金融／法律学と経済学／一般行政権力と財政権力／歳入と歳出／手続と実体（公法と私法））
第２回（中里）
二　総論①　１）財政法の体系　２）財政と私法　３）憲法と財政
第３回（中里）
　　総論②　財政法の歴史的基礎
第４回（藤谷）
三　各論①　実定財政制度の構造と原理
第５回（藤谷）
　　各論②　財政収入の諸形態（租税および公課等）
第６回（藤谷）
　　各論③　公債制度
第７回（藤谷）
　　各論④　予算制度
第８回（藤谷）
　　各論⑤　財政規律
第９回（藤谷）
　　各論⑥　国有財産
第１０回（藤谷）
　　各論⑦　公共契約
第１１回（藤谷）
　　各論⑧　補助金
第１２回（中里）
四　応用①　貨幣と金利　１）貨幣制度の憲法上の位置づけ　２）貨幣の経済的性格／中央銀行／金利決定
第１３回（中里）
　　応用②　財政を用いた政策　
五　日本財政の現状

授業の方法 / Teaching Methods

双方向授業を中心に行う

成績評価方法 / Grading

筆記試験を行う
Ａ方式（２時間）
平常点を考慮する
レポートを課す
成績をＡ＋・Ａ・Ｂ・Ｃ+・Ｃ−（2011年度以前の入学者はC）・Ｆで評価する

教科書 / Required Textbook

教科書は特になし
　レジュメを用いる

参考書　
＊杉村章三郎「財政法[新版]」
＊小村武「予算と財政法[四訂版]」
＊財務省財務総合政策研究所・フィナンシャル・レビュー103号、2011年1月
＊財務省財務総合政策研究所・フィナンシャル・レビュー113号、2013年3月

履修上の注意 / Notes on Taking the Course

私法的発想、公法的発想、経済学的発想の組み合わせを念頭におく

その他留意事項 / Miscellaneous Information

毎年開講

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