東北地方太平洋沖地震に関する公共政策大学院の学生へのメッセージ

2011年3月15日(火)

東北地方太平洋沖地震に被災された皆様方に、心からお見舞いを申し上げます。被災地における被害が明らかになる中で、失われた人命、家屋等の大きさに深い悲しみを感じます。また、物資等が十分に行き渡らず、不安におののく生活を強いられる中で、冷静にふるまうことのできる被災地の方々の心の強さに、また、救援、救出に全力を挙げて取り組まれている関係機関の方々の努力に、感銘いたしました。被災地の方々の生活が、一日も早く復興に向かうことを願ってやみません。

現在、公共政策大学院においても学生の安否について、情報を収集し、その把握に努めているところです。公共政策大学院の学生の皆様には、その安否について大学院係までご一報いただけると幸いです。

また、この地震の影響が、福島の原子力発電所の事故、さらに電力供給の逼迫へと広がるにつれて、大学としてもいくつかの対応が必要になっています。まず、学生の皆様も、引き続き電力の徹底的な使用抑制に努めてください。また、余震による事故等の恐れもあることから、適切な情報に基づき、安全に留意した慎重な行動をお願いいたします。

4月より公共政策大学院に入学される皆様方で、被災地等にいらっしゃる等で入学の手続きに支障のある方は、できるだけ早く公共政策大学院大学院係までご連絡をお願いいたします。今回の手続きにおいて、合格者本人の意志を確認せずに入学の資格を取り消すようなことはありません。震災に伴い、今後の修学が経済的理由により困難となるような場合でも、大学として配慮し、対応いたしますので、大学院係までご相談いただければ幸いです。皆様の当初の志のとおりに、公共政策大学院で、ともに学べることを願っております。

このような折にこそ、被災地の方々に思いをはせながらも、その痛みを感じられること、冷静にその先を考えられること、そして、その本分に従ってできることを行うこと、そのような公共政策大学院の学生として皆様が振るまわれんことを信じ、そして期待しております。

最後に、この地震で亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、いまなお被災生活の中にある方々の状況が一刻も早く良くなることを願っております。

東京大学公共政策大学院院長
田辺 国昭