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東京大学公共政策大学院 | GraSPP / Graduate School of Public Policy | The university of Tokyo

IMF OAP経済セミナーシリーズ「貯蓄の未来:高齢化する世界において、年金制度設計が果たす役割」 2019年01月11日(金)

締切日/開催日 2019年01月16日(水)

IMFアジア太平洋地域事務所は、下記の要領にて高齢化社会における年金制度に関するセミナーを開催します。これは、IMFの財政局がまとめたStaff Discussion Note(SDN, IMFスタッフの見解を紹介するレポート)を財政局長自ら発表するもので、世界的に進行している高齢化社会における年金制度の在り方や様々な政策の可能性を紹介するものです。急速に高齢化が進み労働力減少への対応が課題となっている日本においても、意義のあるトピックですので、是非この機会にご参加頂けますようお願い申し上げます。

日付:               2019年1月16日(水)

時間:            午前10:00-11:00

冒頭挨拶:  デヴィッド・リプトン、IMF筆頭副専務理事

スピーカー: ヴィトール・ガスパール、IMF財政局長

会場:            世界銀行東京開発ラーニングセンター 東京都千代田区内幸町2-2-2 富国生命ビル14階(地図)

言語:            英語(日本語通訳あり)

お申込み:    2019年1月15日(火)正午までにオンラインフォームよりお申し込みください。

お問合せ:    IMFアジア太平洋地域事務所(OAP)℡ 03-3597-6700  Email: oapeconomicseminar[at]imf.org

【概要】出生率低下と長寿化は、多くの国々において今後数十年間にわたり、人口の年齢分布を大きく変化させる。本稿では、年金制度の役割を考慮しつつ、人口動態が公的貯蓄と民間貯蓄―ひいては国民貯蓄―にどのように影響するかを検証する。国民貯蓄は国内投資の源泉であり、ショックを和らげる上で重要な役割を果たす。現状の政策下では、高齢化によって年金に伴う公的支出は増加し、公的貯蓄は減少する。高い給付水準の年金制度を持つ国々では、人々は退職時に自分自身の貯蓄へ依存しなくなるため、民間貯蓄はより急激に減少する。逆に、給付水準が低い年金制度は、民間貯蓄を増加させる。また、確定拠出年金制度を有する国々では、民間貯蓄は増加する。政策対応は国によって様々であり、高い給付水準の公的年金制度を持つ国々では、早期退職や給付水準の抑制を行うべきである。また、年金や社会保障制度が脆弱な国々では、財政余地があれば年金制度の充実が求められる。高齢化による労働力減少に対応するための政策としては、任意的貯蓄を促進できるような金融商品の開発促進や、健康寿命延伸のための政策等が考えられる。

【略歴】

デヴィッド・リプトン
2011 年9月1日に国際通貨基金(IMF)の筆頭副専務理事に就任。前職は、米国大統領の特別補佐官、国家経済会議・国家安全保障会議の国際経済問題担当局長。それ以前は米銀シティグループでグローバル・カントリーリスク・マネージング・ ディレクター。同職に在任中、シティのカントリーリスク委員会を主宰、上席リスク管理官に仕え、世界のリスク問題に関する経営首脳陣のアドバイザーを務めた。 2005 年5月にシティへ移る以前は、世界的ヘッジファンドであるムーア・キャピタル・マネジメントで5年間勤務、さらにその前の1年間はカーネギー国際平和財団に在籍。また、1993年から1998年にかけクリントン政権下の財務省に勤務。同省の国際問題担当の次官補及び次官としてアジア金融危機対応と国際金融システムの現代化に主導的役割。クリントン政権に参画する以前は、ウッドロー・ウィルソン学術センターのフェローを務めた。1989年から1992年には当時ハーバード大学教授だったジェフリー・サックス氏とともに、資本主義体制に移行期のロシア、ポーランド、スロベニアの各国政府の経済アドバイザー。社会人としてのスタートは IMF の新興市場及び貧困国の経済安定化問題の担当スタッフで、同職に8年間従事。ハーバード大学で修士号と博士号を取得し1982年に卒業。学士号は1975 年にウェズリアン大学で取得。

ヴィトール・ガスパール
ポルトガル国籍。IMF財政局長。IMFでの勤務前はポルトガル銀行特別顧問などの要職を歴任。2011~2013年にはポルトガル政府の財務大臣。2007~2010年に欧州委員会の欧州政策顧問局長、1998~2004年に欧州中央銀行の調査局長を務めた。ノーバ・デ・リスボン大学で経済学博士号とポストドクター学位を取得。また、ポルトガル・カトリカ大学でも学んだ。