GraSPP 東京大学公共政策大学院 - Graduate School of Public Policy THE UNIVERSITY OF TOKYO

INPEX CORPORATION

エネルギーセキュリティーと環境|株式会社INPEX寄付講座

Events & Outreach

国際シンポジウム2018年度 「不確実性高まる国際エネルギー市場の将来シナリオ」

日時

2018年12月3日(月) 13:00-17:30 (受付開始 12:30)

形態

東京大学本郷キャンパス 福武ラーニングシアター(福武ホール地下2階)

参加費

無料(要事前申込み。定員に達した場合受付を終了します)

言語

日本語・英語(同時通訳あり)

主催

東京大学公共政策大学院(GraSPP)、国際石油開発帝石株式会社(INPEX)

共催

(一財)日本エネルギー経済研究所(IEEJ)

要事前登録/参加費無料/日英同時通訳

開催趣旨

研究会で議論を重ねてきている、不確実性高まる国際エネルギー市場の将来シナリオに関連して、特に石油・ガス部門に関わる様々な可能性・方向性と、それへの対応・戦略について、今後の国際エネルギー市場の見通しも含め、海外専門家および研究会メンバーを中心とした国内専門家による報告・パネルディスカッションを行う。

プログラム

13:00 - 13:10
開会挨拶
  • 黒田 直樹

    国際石油開発帝石株式会社 相談役

13:10 - 14:10
基調講演 1
14:10 - 15:10
基調講演 2
15:10 - 15:30
休憩
15:30 - 16:40
パネルディスカッション
<パネリスト(組織五十音順)>
<モデレーター>
  • 小山 堅

    小山 堅

    東京大学公共政策大学院 客員教授/IEEJ 常務理事

16:40 - 17:00
質疑応答
17:00 - 17:10
閉会挨拶
  • 大橋 弘

    東京大学公共政策大学院 副院長

司会進行
  • 殿木久美子

    東京大学公共政策大学院 学術支援専門職員

開催報告

開会挨拶において、寄付講座開設者であるINPEXの黒田直樹 相談役より「国際エネルギー市場に関する不確実性・不確定要素が増していくなか、石油・天然ガスの中・長期的な需要動向について関心が高まっている。高まる不確実性に対して、企業、日本経済、世界がどのように対処していくのかという点について議論されることを期待している」と今回のテーマの重要性をお示しいただきました。

シンポジウムではまず、BPのPaul Appleby戦略グループ長期シナリオシニアアドバイザーが基調講演を行い、BPの長期見通しを基に国際エネルギー市場の動向や今後のエネルギー転換の見通しについて報告していただきました。

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続いてライス大学ベーカー公共政策研究所エネルギー研究センターシニアディレクターのKen Medlock博士が「Oil, Gas and Global Energy Transitions」と題する基調講演を行い、エネルギー市場予測をするためのプロセスの重要性や、エネルギー問題におけるレガシー・スケールという二つの視点を用いた分析について解説をいただきました。

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後半のパネルディスカッションでは、小山堅日本エネルギー経済研究所常務理事(本院客員教授)がモデレーターを務め、パネルディスカッションを行いました。日本のエネルギー政策・企業・金融の各関係者・ジャーナリストが、高まる中東の地政学リスクやエネルギー転換を巡る不確実性などに対する取り組みについて報告を行い、その後、会場参加者からの質問を含め、多様な視点から活発な議論が交わされました。

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ディスカッションの総括として小山客員教授より「エネルギー転換と地政学リスクの問題は密接な関係がある。これまで、地政学リスクはエネルギー転換を引き起こす原動力としてはたらいてきたし、エネルギー転換に必要な技術開発も促してきた。今後もリスクと転換は相互作用を持ちながら世界を動かしていくだろう。本ディスカッションでは様々な観点から具体的取組みついて議論ができ、有意義であった。」と発言があった。

最後に本院副院長の大橋弘より「不確実性高まるエネルギー市場に関して、様々な角度から密度の濃い議論ができた。エネルギー・環境問題は、長期的かつグローバルな視点が必要であり、公共政策大学院で最も重要なテーマの一つである。今後ともこの分野での人材育成に注力していきたい」旨の閉会の挨拶があり、シンポジウムは盛会のうちに終了いたしました。