2025年度研究テーマ 「トランプ政権誕生と世界のエネルギー温暖化政策動向」
趣旨
2021年以降、地球温暖化を巡る国際環境は急変している。sCOP26で1.5℃目標や2050年カーボンニュートラルが事実上の国際基準となり、COP28では初めて「化石燃料からの移行」が明記された。一方、ウクライナ戦争や中東情勢でエネルギー安全保障が各国の最優先課題となり、2025年1月のトランプ政権再登場はパリ協定離脱や国内資源開発拡大など政策の逆転を加速させる見込みである。欧州でも環境政党が後退し、ドイツ総選挙後の政策変化や米欧のエネルギーコスト差拡大が注目される。COP29での途上国支援合意にも不満が噴出し、グローバルノースとサウスの対立が深まる恐れがある。本研究会は、こうした変動が国際的脱炭素戦略や日本の国益・成長戦略に与える影響を検討する。
開催実績
- 第1回 地球温暖化をめぐる国際情勢をどう見るか
- 第2回 激動の内外エネルギー情勢の展望と課題
- 第3回 ESG/サステナビリティ金融の現状
- 第4回 中国の現実主義的エネルギー政策
- 第5回 G7/G8サミットの歴史とエネルギー温暖化問題