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Guest Speaker Seminar(2025年10月14日火曜日開催)

 公共政策大学院では、「地域交通政策研究」の授業において、下記のとおり、両備グループCEOおよび(一財)地域公共交通総合研究所代表理事 小嶋 光信 氏 からお話を伺います。

 地域公共交通総研の第9回公共交通経営実態アンケートによると、コロナ禍後も利用者は1割以上戻らず、慢性的な赤字体質に加え「2024年問題」による運転士不足が全国規模で深刻化しています。2023年度には乗合バス路線が約2500キロ廃止され、これは前年度の1.5倍に相当し、九州から北海道に匹敵する距離に及びます。最大の要因は、交通従事者の待遇が他産業より100万~150万円低いことにあり、事業者は対策に追われています。従来は補助金拡充を求める声が中心でしたが、今回の調査では「制度改革が必要」と回答した企業が4割、「やや必要」と合わせて8割に達し、もはや一過性の課題ではなく業界全体の構造的問題との認識が広がっています。一方、厳しい環境下でも自治体と連携した利用促進策や、EV・キャッシュレス化、DX推進など将来を見据えた取り組みも進められています。日本の公共交通は民設民営で安全・安心・定時制を確保し世界に誇る水準を築いてきました。そして現在でも、多くの公共交通事業者は民営による自主・自立の経営を望んでいます。私自身、数々の再生に携わり、地域公共交通活性化・再生法や交通政策基本法の成立に関与してきました。その経験を踏まえ、本講では「日本型の民営」という大前提を守りながら、日本の公共交通事業をどのようにソリューションし、夢のある事業へと転換していくかを考察します。

*履修登録者以外の本学学生の参加を歓迎いたします。

(使用言語: 日本語)

日    時: 10月14日(火) 16:50-18:35 (5限)
場    所: 国際学術総合研究棟4階 SMBCアカデミアホールにおける対面授業にて開催。

詳細はポスターを確認してください。
問合わせ: 交通・観光政策研究ユニット ttpu[アット]pp.u-Tokyo.ac.jp

  10/14「地域交通政策研究」小嶋光信氏 講義案内ポスター
「地域交通政策研究」講義一覧(火曜5限 16:50-18:35)
「観光政策Ⅱ(実践編)」講義一覧(火曜3限 13:00-14:45)

★参考
 過去のGuest Speaker Seminar


      

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