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行政組織法

担当教官

山本 隆司

科目番号

11040

学期

曜日・時限

火曜3限

単位

科目概要

狭義の行政組織および公務員制度について、法的に分析する能力、および法制度を設計する能力を養うことを目的とする。民主主義、権力分立、人権保障といった憲法上の諸原理を、日本の行政組織法はどのように具体化してきたか、また今後どのように具体化していくべきかという問いが、授業の一貫したテーマとなる。具体的には、近年行われた中央省庁等の改革、および現在進行中の特殊法人、行政委託型公益法人、公務員制度等に関する諸改革を取り上げて、それらに係る学説や行政文書などを素材に、講義および討論する方法をとる。 行政組織法の概説書として、佐藤功『行政組織法』(新版、増補)および藤田宙靖『行政組織法』(新版)[公務員法を含む]を挙げておく。

前提履修科目

これまでに行政法を履修していない学生については、「公法の基層と現代的課題」の履修が望まれる。

成績評価

筆記試験による。

テキスト

塩野宏『行政法V』(第2版)を予習用の教材とし、大橋洋一・斎藤誠ほか『行政法判例集 総論・組織法』を適宜用いる。

参考文献

講義の中で言及する。

講義日程

あくまで計画であり、変更することがあり得る。各回の講義において、細目次を配布し、またテキストの予習箇所を指示する。 
4月13日・20日
 行政組織法の基本概念と基本原理、すなわち、組織としての行政、公法人、行政主体、行政機関などの基本的な概念、および行政組織のヒエラルヒー構造と開放構造を要請する法原理について説明する。
4月27日
 行政組織の構造を決定する権限に関する問題、すなわち、法律の留保、および権限の委任、代理、専決などについて説明する。
5月11日・18日・25日
 国家行政組織のヒエラルヒー構造を、憲法、内閣法、内閣府設置法、国家行政組織法、独立行政法人通則法、政策評価法を中心に考察する。合わせて、指揮命令権や調整などの概念も取り上げる。
6月1日・8日
 国家行政組織の開放構造(合議体)、事業体、各種の自治組織、さらに私人への事務の委任、公私協働にを取り上げる。 6月15日・22日
 公務員法の基本概念と基本原理、公務員の種別、人事行政機関、勤務関係の法的性質などについて説明する。特に、公務員制度改革も取り上げる。
6月29日・7月6日
 公務員の勤務関係における具体的な権利義務について、事例も交えて考察する。労働基本権の問題もここで取り上げる。
7月13日 予備日
7月20日 筆記試験

その他