ヨーロッパ統合:ヨーロッパと東アジアの地域主義比較

担当教員

中村 民雄

配当学期・曜日・時限

冬学期 金曜 2限

内容・進め方・主要文献等

【内容】国家を超えてマクロ地域単位での地域諸国・人々の共通利益のために協力し行動する地域的機構を構築する動き、すなわち制度的地域主義を比較し、東アジアのマクロ地域組織(「東アジア共同体」?)の可能性を議論する。ヨーロッパのEUを一方(2007年リスボン条約など)、ASEANを他方(2007年ASEAN憲章など)としてそれぞれの組織法比較、実体法比較をする。(参加者のイニシアティブがあれば特定主題の事例研究も可能である。)EUやASEANの法・制度の基礎知識を前提とはしないが、積極的にこの授業で学ぶ必要がある。法制度を政治学的な視点からも分析する。
【進め方】 演習方式。参加者全員が、取り上げる主題に関連する重要論文および第一次資料(ともに英語文献含む)をあらかじめ読み、それをもとに論点を全員で討論して理解を深める。最後にレポートを提出してもらう。
【主要参考文献】この授業は、東京大学社会科学研究所「地域主義比較研究プロジェクト」の成果を基礎としている。http://project.iss.u-tokyo.ac.jp/crep/ 参照。
・ ASEANの制度化については、山影進『ASEAN:シンボルからシステムへ』(1991)、同『ASEANパワー:アジア太平洋の中核へ』(1997)、黒柳米司編『アジア地域秩序とASEANの挑戦−「東アジア共同体」をめざして』(2005)。
・ EUについては、中村民雄「EU法制度の形成と東方拡大」森井裕一編『国際関係の中の拡大EU』(信山社、2005)29-62頁など。

授業計画

第1回〜第5回 EU:設立背景(政治・経済・法的背景)、発展史、組織、実体法、法の役割
第6回〜第9回 ASEAN:設立背景(政治・経済・法的背景)、発展史、組織、実体法、法の役割
第10回〜第13回 東アジア地域統合の制度化は可能かを考える

教材等

随時指定。

成績評価の方法

平常点およびレポートによる総合評価

関連項目