フランス法文献講読入門(演習)

担当教員

北村 一郎

配当学期・曜日・時限

夏学期 月曜 5限

内容・進め方・主要文献等

フランスの現行憲法は,1958年制定の第五共和政憲法であるが,ちょうど半世紀を経た節目の2008年7月に,諸制度を体系的に見直す大改正が行われた。第五共和政は,大統領の政治的実権の強化を特色としていたが,今回の改正では国会の地位の改善によりコントロールを強く及ぼすことを中軸とし,違憲審査制には当事者からの違憲の訴えを導入する。これらを紹介する論考のいずれかを読んでみよう。
本演習は,フランス語の初心者を対象として,フランス法の文献に慣れると同時に,正確に読む訓練を目的とする。進度は毎回せいぜい数頁であるが,全員の予習を前提として全員に当てて読んでもらう。
文献講読入門の意味で,学部演習と合併であり,かつ,学部の3年生を優先する趣旨の演習なので,院生に関しては,人数の余裕がある場合に限って参加してもらう(大抵は大丈夫と思うが)。人数限定の点は,院生のためには別のフランス法演習が冬学期に用意されているので,御了承願いたい。
文献は授業において指示するが,差し当たり2008年改正以前の憲法の条文として,高橋和之(編)『新版・世界憲法集』(岩波文庫)の参照をお勧めする。現行条文は,憲法院のサイト(www.conseil-constitutionnel.fr)において参照でき,英訳も見ることができる(最初の画面の英国の旗をクリックする)。
現行制度については,山口俊夫『概説フランス法(上)』(東大出版会),滝沢正『フランス法』(三省堂),大山礼子『フランスの政治制度』(東信堂)など。

教材等

未定(プリント配布の予定)

成績評価の方法

平常点およびレポート等による。

関連項目