事例研究(資本市場と公共政策)

担当教員

小野 傑石田 晋也

配当学期・曜日・時限

冬学期  水曜 5 限

内容・進め方・主要文献等

米国におけるサブプライム問題を契機として、グローバルな規模での金融システムの機能不全、信用収縮、景気後退、投資銀行の消滅等の従来型の金融ビジネスモデルの崩壊等、金融市場・資本市場を取り巻く環境は激変し、歴史的な転換期に直面している。こうした状況下において、日本としても取り組むべき課題は多数存在するはずであり、また、こうした機会だからこそ、日本から世界に向けて発信すべきメッセージもあろう。今回の演習においては、こうした現下の金融市場・資本市場の状況を法的・経済的観点を含め多角的に分析し、新しい時代の新しい資本市場のあり方について、活発に討論することを目的とする。毎回、各関連する分野より、専門家の方をゲストスピーカーとしてお招きし、基調となるご報告を頂き、その後討論するという進め方とする。
  金融機関等での活躍を志す場合、また、金融関連の実務法曹を目指す場合、今日の資本市場の状況を認識し、分析し、また、方向性について思索することは、まさに必要とされる素養である。

演習の構成については以下のとおりとする。
T 演習の開始にあたって、担当教員より今回の問題の契機となったサブプライム問題について証券化の基礎も含め、報告することとする。
U その後、わが国の金融市場・資本市場の動向、欧米の金融市場の動向、今後の規制・規律のあり方について、金融機関、規制当局、格付機関等の外部の専門家よりご報告頂くこととする。
V また併せて、法律学者より、グローバルな視点からの資本市場の法制度のあり方についてご報告頂くこととする。
W また、経済学者より、経済学の視点から今回の金融危機について、ご報告頂くこととする。
X その他、今回の金融危機、信用危機に関連する諸分野より専門家の方をお招きしお話頂き、資本市場規制の新しい枠組み等について、討論する予定である。
Y なお、資本市場の実際の現場を知ることにより、演習参加者のより深い理解を促すため、視察・訪問等についても予定している。

教材等

資料等はその都度コピーを配布することとし、特段、事前の予習等は課さない予定である。(当演習用のHPを立ち上げ、事前に資料をアップし演習参加者がダウンロードするという方法をとる可能性もある。)

成績評価の方法

平常点及びレポート評価等による。

関連項目