事例研究(資本市場と公共政策)

担当教員

小野 傑石田 晋也

単位数・配当学期・曜日・時限

2単位 冬学期 水曜5限

内容・進め方・主要文献等

【目的】 

今年度は、コーポレート・ガバナンスをテーマに議論を行う。 我が国は、かつて銀行中心の金融システムの中で、メインバンクによる企業へのガバナンス機能が発揮されてきたと言われるが、企業の銀行離れ、資本市場の成長等の中で、メインバンクの役割に代わって市場による規律付けが極めて重要になるべき、とされて既に久しい。

然るに、現実には、我が国企業のコーポレート・ガバナンスには厳しい指摘がなされてきた。昨年は、金融庁、経産省等で活発な議論が交わされ、いわゆる独立役員導入等の新ルールもスタートする。さらに、欧米では、特に金融機関のガバナンスを巡る厳しい議論があり、また、我が国でも、法務省・法制審議会でも議論が進められると報じられている。

コーポレート・ガバナンスを巡っては、論点が多く、意見の幅も広い。本事例研究では、時には大きく対立する議論も含め、様々な議論を学ぶことを通じ、資本市場の発展を目指す中で、問題の所在や解決策など、各履修生が自ら深く考える機会となることを目指したい。

【進め方】

概ね以下の予定をであるが、今後、ゲストスピーカーの都合等を踏まえより具体的に確定していく予定。最初の授業で全体の具体的な計画を説明する。

○最初に担当教員から、授業の進め方、ガイダンス、問題の全体像等を概説したい。

○その上で、例えば、投資家、企業、行政、市場関係者等、様々な立場からこれまで議論に関わってきた方にゲストスピーカーとして問題意識や取り組み等を報告頂く。討論等も通じて、できる限り履修生自身の問題に対する理解と思索を深めるようにしたい。

○さらに、法律学者、経済学者からも御報告頂くことを考えている。

○資本市場に関連する機関等への視察・訪問等の機会も作りたい(履修生の人数やあるいは全体の日程の関係等により実施できない可能性もある)

○一連の先生方等の報告の後、履修生から、自らの問題意識や問題に対する考え方等を、授業で報告してもらう予定。(具体的な進め方は授業進行中に指示する)

教材等

特定の教科書等は指定しない。資料等はその都度コピーを配付する(当授業用のHPを立ち上げ、事前に資料をアップし履修生がダウンロードする方法をとる可能性もある)。

成績評価の方法

平常点及びレポート評価等による

関連項目