医事法
担当教員
単位数 / 使用言語 / 配当学期
2単位 / 日本語 / 夏学期
授業の目標・概要
医事法は、さまざまな法に関係する複合的な科目です。本講義では、医事法判例百選を素材として、それぞれのケースに沈潜し、なぜこのような紛争が生じたか、裁判所の判決は妥当であったのか、そもそも当事者にとって法的解決はどれだけの意義をもつのか、などを考察します。同時に、これら1つ1つの判例が示す、日本の医事法のあり方、その特色を探ることにします。参加者は割り当てられた判例について報告し(その際には判決原文にあたることを原則とします)、できれば他の人との討論を交えた講義にする予定です。
なお、今年の授業では第53事件から第108事件まで取り扱う予定で、すべてを扱うことはできないため、半数程度をピックアップします。その中には、医療過誤訴訟に絡むさまざまな問題が含まれ、そのほかに、特許や保険と遺伝情報などの事件が含まれます。
授業のキーワード
①医療過誤,②過失,③因果関係,④チーム医療,⑤在宅医療,⑥製造物責任
授業計画
以下のような事例に関する判例を取りあげて議論を行う
医療過誤訴訟:説明と同意、因果関係、注意義務・過失、チーム医療、在宅医療、診療拒否、医師以外の過失、製造物責任など
その他取りあげる事項:特許、遺伝情報と保険
授業の方法
○講義(ただし、参加者の報告に基づく議論あり)
成績評価方法
○ 筆記試験による
教科書
<テキスト> 医事法判例百選(2006年、有斐閣)。
参考書
【参考書】
樋口範雄「医療と法を考える」(有斐閣・2007)
同「続・医療と法を考える」(有斐閣・2008)
手嶋豊「医事法入門」(有斐閣・第2版・2008)
樋口編著「生命倫理と法」「生命倫理と法Ⅱ」(弘文堂・2005、2007)
履修上の注意
座席表を作って、アメリカのロー・スクールでの
授業に似た形で授業を行います。
その他
授業担当者は、樋口範雄と児玉安司さんです。
児玉さんは、弁護士ですが、医師の資格を持ち、
また医療過誤訴訟のベテランです。