事例研究(セキュリティの政治学)

担当教員

藤原 帰一

単位数 / 使用言語 / 配当学期

2単位 / 日本語 / 夏学期

授業の目標・概要

安全保障に関わる議論のうち、冷戦期、あるいはそれ以前から引き継がれてきた概念の多くはいま大きく見直されようとしている。かつて安全保障とは外敵からの国防であったが、現在ではそれに加え、地震・津波、大規模テロ、感染症の爆発流行、金融市場のクラッシュなどの重大な危険と脅威から国民生活を防衛することが緊急の課題となっている。脅威の規模が拡大する一方、政府が責任を担う政策領域が広がるとき、数多くの危険と脅威に対してどのように対応することができるのか。この演習では安全保障をできる限り広い領域として捉えつつ、その多様な争点領域におけるセキュリティの政治過程について概念把握を試みる。公共政策大学院からの希望者は5名以内とする。

授業のキーワード

安全保障 安全保障化 リスク社会

授業計画

4月9日・16日・23日・30日・5月7日・14日・28日・6月4日 文献講読と討論
6月11日 論文作成の指導
6月18日・25日・7月2日・7月9日 班ごとに研究論文中間報告
9月22日(土)・23日(日)合宿にて研究論文報告
なお、5月21日は休講

授業の方法

参加者はA、B、C、D四つの班に分かれる。班の構成は第1回に配布する。それぞれの班は、第1回のゼミで配布されるシラバスに記された文献を読むだけでなく、毎回、アサインメントに答えるべく、レポートを作成し、10分以内で報告しなければならない。これは班毎の持ち回りではなく、毎回、それぞれの班がレポートをつくり、報告する、という意味である。次に、各自が定めたテーマに基づいた研究を進め、ゼミで中間報告を行うとともに、合宿で20000字(400字詰め原稿用紙で50枚)以内の研究論文を発表するものとする。

成績評価方法

演習における報告と討論が40%、論文の評点が60%

教科書

第1回に指示する。

履修上の注意

参加希望者が多数に登る場合は5名以内に選抜を行う。参加希望者は、4月5日(木曜)までに、「軍事安全保障と震災予防における政策過程の類似点と相違点」について、2000字以内の文章を、kkfujiw@j.u-tokyo.ac.jpまで送付すること。参加を認めた者には当方から連絡する。なお、自分の名前・学年を記すのを忘れないこと。

関連項目

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