国連安保理と紛争解決

担当教員

久保 文明 / 有馬 裕

単位数 / 使用言語 / 配当学期

2単位 / 日本語 / 夏学期

授業の目標・概要

本ゼミにおいては、最初に、国連の創設経緯から国連安全保障理事会が如何なる考えに基づき、どのようにして出来たか、安保理が国連憲章上どのような役割を果たすことが期待されているかを研究する。その後、安保理が創設以後扱ってきた代表的な案件を歴史的順番に沿って研究するとともに、常任理事国及び日本の安保理政策を研究する。各回の授業を通じて、国際社会の中で国連安保理が果たしてきた役割がどのように変遷してきているか、現代の国際社会でどのような役割を果たしてきているかを考え、国連安保理の特徴、限界、課題を考察する。また、最後に安保理改革を取り上げて、安保理のあるべき姿を考える。

授業のキーワード

国際政治,日本外交,国連,安保理,常任理事国,非常任理事国,拒否権,PKO,朝鮮戦争,国連軍,平和の結集決議,中東和平,イスラエル,パレスチナ,イラク,湾岸戦争,経済制裁,軍事的行動,ボスニア,飛行禁止区域,特別刑事裁判所,デイトン和平合意,人道的介入,北朝鮮,アフガニスタン,自衛権,NATO,国連政治ミッション,レバノン,シリア,レバノン特別法廷,イラン,核不拡散,リビア,アラブ連盟,アラブの春,国連事務総長,安保理改革

授業計画

開始前(4月8日)19時15分 授業ガイダンス(法文1号館 22番教室)
第一回(4月11日)休講:資料検索ガイダンス
第二回(4月18日)国連の中における安保理の位置づけ(安保理の権能と役割)
第三回(4月25日)朝鮮戦争
第四回(5月2日)中東和平
第五回(5月9日)イラク
第六回(5月16日)ボスニア
第七回(5月23日)北朝鮮
第八回(5月30日)アフガニスタン
第九回(6月6日)レバノン
第十回(6月13日)イラン(核不拡散)
第十一回(6月20日)リビア
第十二回(6月27日)安保理の「国際の平和及び安全の維持に関する主要な責任」以外の権能
第十三回(7月4日)各常任理事国の安保理政策
第十四回(7月11日)日本の安保理政策
第十五回(7月18日)安保理改革

授業の方法

本ゼミにおいては、各回で取り上げる具体的な案件及び主題を設定する。授業では、事前に決められた発表者(3~4名)が、参考文献及び他のリサーチに基づき発表用資料(A4、5枚程度)を準備し、当該資料に基づき主題について30分のプレゼンテーションを行う。その後ゼミ生全員で、事前に指定されている参考文献を読書していることを前提として、討論のテーマを中心に議論を行う。授業要項(授業ガイダンス(4月8日)で配布、以後いつでも入手可能)において、主題、報告が触れるべき論点、討論のテーマ、参考文献を指定する。

成績評価方法

成績は、発表担当の際のプレゼンテーション(学期中各ゼミ生二回以上)及び各授業における議論への参加に基づいて行う。ゼミ生には議論への積極的な参加を求める。

教科書

「Five to Rule Them All」, David L. Bosco, 2009, Oxford University Press

参考書

安保理ホームページ(http://www.un.org/en/sc/)、
国連憲章、
国連安保理仮手続規則(Provisional Rules of Procedure of the Security Council, S/96/Rev.7)、
国連安保理作業方法に関する議長ノート(S/2010/507)、
"The Security Council, Working Methods Handbook" (United Nations, 2012),
「国連安保理による作業方法改善の動向(都築正泰、外務省調査月報、2011/No.4,pp33-62)
"Security Council Report" (http://securitycouncilreport.org/),
主要国(特に米)の国連代表部ホームページ、
"Inner Sity Press" (http://www.innercitypress.com)、
"Turtle Bay (Reporting from Inside the United Nations)" (http://turtlebay.foreignpolicy.com/blog/16159)

履修上の注意

本ゼミにおいては授業準備において英文原資料、英語文献を多く読書することが求められる。

その他

各回の発表者は学期当初に調整の上決定する。休講の場合には、当該授業の補講授業をゼミ生と調整の上設定する。

関連項目

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