公共管理論II

担当教員

鳩山 正仁

単位数 / 使用言語 / 配当学期

2単位 / 日本語 / 冬学期

授業の目標・概要

これまでのPublic Management論をベースに、これを進化させる考え方として米やEU各国等で論じられ始めているPublic Governanceを概観するとともに、主な論点のいくつかから、我が国でも独特な、濃密な政府と与党の関係が構築されてきた農政を巡る変化を見ることにより、我が国の行政の特性と今後のあり方を考える。担当教員が携わった他の政策分野(厚生、外務、経済産業等)や米・EUとの比較という視点も念頭に置くよう心がける。参加者が、今後様々な形で我が国の行政に参画して行くのに向けて、考えを広げ、深めてもらうのが授業の目的である。

授業のキーワード

Public Governance,Public Management,Institutionalism,我が国農政のInstitutions,米政策,農地制度,Network Management,Public-Private Partnership,団体の再編整備,Politician-Bureaucrat Relations,政官関係の変化,与党との調整,組織内部の管理,Leadership,Integrity

授業計画

 以下のように計画しているが、ゲストスピーカーの都合等により順序の変更等はあり得る。
第1部 Public Governance
1.Introduction-行政におけるManagementの重要性 
2.Public Management
3.(1)Public Management(承前)
(2)Institutionalism
第2部 Application of Theory
4.(1)Institutionalism(承前) 
(2)我が国農政のInstitutions
5.農林水産省/米政策
6.農林水産省/農地制度 
第3部 Network
7.Network Management
8.(1)Public-Private Partnership
(2)農林水産省/団体の再編整備
第4部 Politician-Bureaucrat Relations
9.政官関係の変化
10.与党との調整
第5部 組織内部の管理、Leadership とIntegrity
11.人事管理・労組との関係 業績評価・能力評価
12.Leadership 
13.Integrity and Institutional Morality
14.まとめ

授業の方法

ほぼ毎回Public Governanceに関する論文(英文の場合10ページ)を2つほど事前に指定する(参加者数にもよるが、各自1回は一つの論文について要約・感想等を1~2ページで発表してもらう予定)。参加者が、それらの論文を(ざっとでよいので)目を通してきたことを前提に、教室で意見交換し、理解を深める。我が国農政を巡る変化については、農政上の代表的な問題について資料を見た上で、Public Governanceに関する最近の考え方をどう適用できるかを考え、我が国の行政の特性について議論を深める。

成績評価方法

授業への出席、要約・感想等の発表、討論への積極的な参加。

その他留意事項

第1回目(10/7)に全体の進め方を説明する際、各自読んで要約・感想等をまとめる役割を受け持つ論文の希望等を聞く予定。

関連項目

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