APEC VOF
各年のAPECリーダーズ・ウィークの公式青年交流事業として開催されるAPEC VoFに日本代表として参加し、17カ国・地域からの若者代表団と1週間に亘り交流した。渡航前には、事前研修としてABACサポート・カウンシルの方々、外務省APEC室の方々、そして外務省の山野内経済局長にブリーフィングをして頂き、APECそのものについて、日本としての主張について等の知見を深めた上で参加する事が出来た。当初、我々は日本の若者の主張を代表して、女性の参画推進や高齢化社会について述べる意向であったが、「若者だからこそ言える事」という点に焦点を当て、移民問題及び外国人が就学・就職し易い国に日本がなるというメッセージにたどり着いた。
本会議中は、加盟各国・地域の若者により執筆された声明文を聞くのみならず、首脳会議を傍聴する事で、最先端のディスカッションに刺激を受けた。技術の革新により仕事の種類や教育が今度どうなっていくべきなのかという議論に於いて、様々な視点から意見が述べられ、ビズネス界のエリートであるからこその強い主張も垣間見る事が出来た。プログラム中は殆どがバスでの移動であったが、その際に中国、カナダ、オーストラリアの学生と同乗する機会があり、会話の中から日本のソフトパワーが顕著に見られた。漫画やアニメについての話が糸口となる場面や、安倍首相がリオで開催されたオリンピックの閉幕式にてスーパーマリオに扮していた事等が挙げられた。
更に、プログラムの締めくくりとして、各国・地域の若者が自国の伝統的な服装に身を包み、パフォーマンスを行った際には、我々は浴衣を纏い、折り鶴を教示した。浴衣は非常に人気であり、我々と写真を撮りたいと代わる代わる各国・地域の人々が日本のテーブルを訪れた。
他にも数え切れない程多くの出会いや経験があった。特筆して、APEC首脳会議に即して訪越していた安倍首相にお会い出来、激励のお言葉を頂いた事は、本プログラムの最終日に於ける一番の想い出となった。Voices of the Futureプログラムを直接知って頂く事で、将来、代表団が貴重なお時間を頂いた上でお会いする機会を得られる事を期待すると共に、この場を借り、本プログラムを上記の通り実りの多い機会へと導いてくださった方々に心より感謝を申し上げたい。
(記:高橋亜紗美/MPP/IP 1年)
2017年11月13日