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ヨーロッパ法

担当教員

伊藤 洋一

科目番号

21160

学期

曜日・時限

火曜2限

単位

内容・進め方・主要文献等

 東西冷戦の終結とともに,ヨーロッパ連合は,安全保障をも視野にいれた広い権限を持つ地域的国際組織として,今や国際経済のみならず国際政治においても大きな意義を持つ存在となった.
 また,ヨーロッパ統合の進展とともに,ヨーロッパ共同体法の重要性は,近年増加の一途をたどっており,特に,EC法の基礎的知識は,EC加盟国の国内法理解に際しても今や不可欠となっている.
 EC法は,従来の古典的国際法とどのように異なるのか,加盟国の国内法との間にどのような影響関係があるのか,「民主的」な国際組織の設計はどのようなものであるべきかといった問題は,学問的にも重要な理論的問題を提起している.
 EC法の展開は早い.EC・EU条約に大改正を加えたニース条約が2003年2月に発効したばかりであるが,従来のEC・EU条約に代わる新たなEU憲法条約が,既に2004年10月末に調印されている.同憲法条約の発効には全当事国の批准完了が必要であるところ,批准の前提として国民投票を予定している当事国も少なくない.そのため,憲法条約の発効までには,なお曲折が予想されるが,同憲法条約による改正点を織り込みつつ,可能な限り最新の動向に触れながら講義を行うことにしたい.
EC法の対象分野は,共同体管轄事項が拡張されてきた結果,今や多岐にわたっているが,EC組織法の理解は,個別のEC実体法理解のため不可欠の前提となる.
  本講では,EC法の総論部分にあたる組織法,具体的には,ECの機構,法源,争訟制度等について順次講じる予定である.

教材等

条約資料集を配布する.その他の教材については,随時指示・配布する.

成績評価の方法

筆記試験による

関連項目