公共哲学と法
担当教員
配当学期・曜日・時限
冬学期 木曜 3限
内容・進め方・主要文献等
現代社会における公共性とは何か。公共と私はいかに区分されるか。この区別自体に対するフェミニズムからの批判や、わが国で近時唱えられる公/公共/私の三元論をどのように評価するか。公共性に密接に関わる公益をどう捉えるか。公共圏とは何であり、その意義・限界・展望はどのようなものか。公共性やそれに関連する諸概念は、民主制・市場・市民社会等といかなる関係にあるか。そして、近現代法は、公共性や関連の諸概念といかなる関係に立つか。これらの問いについて、国内外の政治哲学・法哲学における主要学説を参照しつつ検討を行うことを通じて、個別政策をめぐる諸論点の基底にある原理的問題を把握し分析する能力を向上させることが、本講義の目的である。
各回の授業は、講義セッションと質問・討論セッションから構成される。履修者は、十分な予習に基づく積極的な授業参加を求められる。学期の中間時点で、無記名のアンケートにより授業の難易度や進め方を点検する。
教材等
予習用文献については、講義時に指示・配布を行う。
講義内容の一部に関連するコンパクトな文献として、次の2点を挙げておく。いずれも開講前に一読されたい。
・齋藤純一『公共性』岩波書店、2000年。
・山脇直司『公共哲学とは何か』筑摩書房、2004年。
成績評価の方法
平常点(毎回の出席を前提として、質疑応答や討論における発言を質・量の両面から逐一記録し、理解度・予習量・積極性を評価する。)
期末試験