労働政策

担当教員

玄田 有史

単位数・配当学期・曜日・時限

2単位 冬学期 水曜5限

内容・進め方・主要文献等

策、なかでも労働政策のポイントは「おとしどころ」を的確に発見し実践することにある。その意味するところを知り、労働政策を考え、実行する能力を高めることが、本講義の目標である。

2008年秋以降、失業率が上昇するなど、労働環境の急速な深刻化が指摘される他、中長期的には、不安定な非正規雇用の拡大、貧困世帯の増加、所得格差拡大の懸念、職場のメンタルヘルス問題など、労働環境を巡る課題は多い。さらには未だに見過ごされたままの労働問題も少なくないだろう。

そこで統計データや各種インタビュー調査などにより労働市場や職場環境の現状について検討した上で、今後、どのような労働政策が求められているのかを、講義を通じて議論していきたい。そこで現状の労働市場や企業の人事労務管理などの認識にとどまらず、現在実施もしくは実施が検討されている政策も考慮し、あるべき労働政策について考える。

講義では、参加者有志による自主的な報告を期待する。労働問題に焦点を当て、現状の把握と、必要な政策のあり方、政策を導入する際のプロセス、ならびに必要とされる政策の評価について提案されることが望ましい。それに基づきながら、講義参加者が主体的かつ積極的に労働問題に関する提案討議する能力を身につけることが講義の目的である。

具体的には、講義の終盤において「私の考える重要な労働問題(仮)」についてのエッセイの執筆を参加者には期待したい。その内容を「問題発見の斬新性」「表現の適切性」「内容の説得性」などの観点から、参加者同士で互いに評価し合い、労働政策の研鑽を積む。

教材等

特になし。

成績評価の方法

講義内での発表および議論の内容によって評価する。

関連項目