プリンストン大学公共政策大学院(Woodrow Wilson School )・
  東京大学公共政策大学院共催 国際シンポジウムが開催されました

2007 年 10 月 12 日及び13日の両日、プリンストン大学 Woodrow Wilson School(WWS) と 東京大学公共政策大学院の共催で、 「Multilateral Security Architecture in East Asia  〜東アジアにおける多角的な安全保障の構築〜」と題する国際シンポジウムが開催されました。

この会議に参加されたのは、アメリカからはアン・マリー = スローター WWS 院長以下、プリンストン大学 WWS からジョン・アイケンベリー、ギルバート・ローズマン、アンドリュー・ムラビチックの各教授、さらにカート・キャンベル元東アジア担当国務次官補代理、イヴォ・ H. ダールダー:ブルッキングス研究所上席研究員、また国務省のキャサリン・ステファンズ氏が参加されました。韓国からは、ハン・スン・ジョ元外相、チャン・イン・ムン延世大学校教授、中華人民共和国から、ワン・ジン・シ北京大学国際関係研究所所長です。日本側のメンバーとしては、公共政策大学院からは森田朗院長、林良造教授、田中均教授、藤原帰一教授、さらに田中明彦東京大学情報学環教授、北岡伸一東京大学法学部教授、猪口孝中央大学教授、西村陽一朝日新聞政治部部長などが参加されました。

初日の非公開セッション、2日目は公開セッションを行いました。非公開セッションでは、アン=マリー・スローター院長、森田朗院長の挨拶の後、アイケンベリー教授、藤原教授によって北東アジアにおける地域安全保障においてどのような制度の構築が可能なのか、問題提起が行われました。続いて、田中均教授、ワン・ジ・シー教授によって日中関係、カート・キャンベル氏、ハン・スン・ジョ元外相によって米韓関係などが議論され、地域安全保障の制度化が抱える当面の課題について多角的な討論が行われました。

また2日の小柴ホールにて開催された公開フォーラムでは、スローター院長、森田院長のご挨拶の後、東アジア安全保障の課題について、カート・キャンベル氏、アーロン・フリードバーグ教授、チャン・イン・ムーン教授、ワン・ジィ・シ北京大学教授、藤原帰一教授、等の各氏がアイケンベリー教授の司会のもとで各々報告を行いました。

その中核となった論点を列挙すれば、六カ国協議の進展、あるいは停滞をどのように評価するのか、六カ国協議は東アジアの安全保障機構の原型になりうるのか、そのためには何が不足してるのか、さらに日米中3国の政策協議が今後取り組むべき課題は何か、環境問題を安全保障の課題としてどのように取り上げる事が可能なのかなど、きわめて多彩な内容が議論されました。

公開フォーラムの模様は、参加者への取材・インタビューを含め、 NHK 総合テレビ午後7時からのニュース、また NHK 衛星放送 BS 「きょうの世界」等で紹介されました。

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