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東京大学公共政策大学院 | GraSPP / Graduate School of Public Policy | The university of Tokyo

Student Reports

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北京で学ぶ「中国のいま」

松村諒

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私は北京大学において、5つの授業を受講しました。その内訳は、週に2回の中国語に加え、①China and Global Economy、②Chinese Foreign Policy、③Chinese Politics and Public Policy、④Non-traditional Securityという英語で教える国際関係学のコース向けの4つの授業です。ここでは語学以外の授業について、その講義スタイルやどのような内容が教えられているかについてをレポートしたいと思います。

まず授業のスタイルや雰囲気についてですが、基本的には教授の講義と学生のプレゼンテーション+質疑応答が半々くらいの割合でおこなわれることが多いです。ただし、私が受講した③Chinese Politics and Public Policyのように、クラスの人数が大きくなりすぎると教授による講義が中心となる場合もあります。1つの授業での学生の人数は20-60人と様々で、その多くが中国以外の国から留学生として来ている学生たちです。北京大学ではLSEやシアンスポとのダブルディグリープログラムを実施しており、それらのプログラムに所属している学生と合同の授業も多いです。また、それらのプログラムに在籍する北京大学側の学生もいるため、そういった中国人学生とも一緒の授業になります。

授業で教えられている内容は、当然ですが中国と国際関係に関わることが中心となります。また、全般的な特徴として、学期の最初は歴史に関わることから習っていくことが多いように感じられます。各回の授業の冒頭ではその週の時事的な問題に触れる教授も多く、そういった話題では日本が関係することもしばしばあるので、日本人としての意見が述べられると好ましいと思います。以下、各授業について簡単な内容紹介をしておきたいと思います。

①China and Global Economy
基本的には国際政治経済学の授業です。扱われるトピックは全て中国に関わるもので、中国の経済発展に関するものと国際経済システムにおける中国の政策や役割に関するものに分けられます。私はWTOやG20における中国についてプレゼンテーションしました。

②Chinese Foreign Policy
その名の通り中国の外交政策に関する授業で、私が所属した学期に受講することができた授業の中ではもっともオーソドックスなのではないかと感じました。前半は中国の近現代外交史を扱い、後半では地域やトピックごとに学びます。ただし、対米関係と対アジア関係は別に授業が用意されているため、1つのコマでトピックとして集中的に扱うことはしていないようです。それでも日本の話題はしばしば登場し、中国の国際関係を考える時の日本の存在感の大きさを感じることができます。

③Chinese Politics and Public Policy
こちらの授業では国際関係ではなく、中国の国内政治に関わることを学びます。前半の半分くらいと授業の題名から予想されるより多くの時間を歴史に関わることに費やしたように感じます。教授は今の共産党政権に批判的なように感じました。

④Non-traditional Security
伝統的な軍事安全保障を超えた広い意味での安全保障概念を用い、多様なトピックについて学びます。教授の専門はエネルギー安全保障や食品の安全ですが、それ以外にも保健、環境、テロ、貧困などが扱われました。必ずしも中国の問題に限定した授業ではないですが、やはり中国に関わる問題が話題になることが多いです。