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東京大学公共政策大学院 | GraSPP / Graduate School of Public Policy | The university of Tokyo

Student Reports

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韓国に行くなら、韓国ならではの授業を取ろう

江崎真悟

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私はソウル大学国際大学院で2013年度の冬学期を過ごし、国際大学院の“Modernization and Transformation of Korean Society”、“International Business Transaction”という2つの授業と、ソウル大学の言語教育院が開講している韓国語の授業を履修しました。

“Modernization and Transformation of Korean Society”は、韓国社会の近代化・変容を扱った授業です。授業の進め方は、まず、各回に決められたテーマがあり、それに関する論文が授業前に配布されます。履修者は、毎回それらの論文を事前に読みレビューペーパーを書き、発表担当者はさらにプレゼン資料を用意します。授業当日は、まず担当者が発表し、そのあとに、教授の司会のもと皆でディスカッションを行うというものでした。各回のテーマは、高麗王朝や朝鮮王朝の時代における家族社会、近現代における性役割の変化といったようなソフトな面での韓国社会の変容から、社会システムや産業といったハード面での韓国の近代化まで、韓国社会の変遷を広範にわたって学べるように決められていました。その中で、私が発表を担当した回のテーマは、日本の植民地統治が韓国の近代化にどのような影響を与えたか、というセンシティブなものでした。その回は、発表者が2人いて、それぞれが日本の統治が韓国の近代化や独立後の成長に与えた影響を肯定する立場と否定する立場で発表をするという形でした。私は、肯定的な立場で発表することになったのですが、センシティブな話題であるためにかなり気を遣った、というわけではありません。大学全体として感じたことでもありますが、論理やデータがある主張に対しては、冷静に話を聞くという環境がありました。

また、この授業を履修していた日本人は私しかいなかったため、韓国と日本の比較といったような話題になると、質問をされることも多くありました。その場では、日本を代表して答えるということになるのですが、日本について知らないことも多く、上手く答えることができませんでした。今後、韓国で学ばれる方は、あらかじめ授業テーマがわかっていたら、そのテーマに関して日本ではどうなっているかということを調べておくと良いかもしれません。

“International Business Transaction”は、企業が国境を越えて活動をする際の取引手法を学ぶ授業です。具体的には、販売代行契約、販売店契約、ライセンス契約、ジョイントベンチャー、M&Aを扱い、実務家の教授による座学と、グループワークで構成されていました。実務家の教授は、20年以上アメリカで弁護士をしていた方で、グループワークでは、韓国の企業に訪問してヒアリングをする機会もありました。

3つ目の韓国語の授業は、私の所属先であった国際大学院ではなく、言語教育に特化した言語教育院が開講していたものです。私の滞在中は、週2日のコースと週5日のコースがあり、私は週5日のものを履修しました。10名ほどの少人数のクラスで、文法中心ではなく、反復練習により実際に使えるようにすることを重視していたような気がします。授業時間は午前9時から午後1時までで、課題も毎日ありましたが、とても楽しかったという記憶が強く残っています。

私が履修した3つの授業は、互いにあまり関連性のないものですが、授業を選ぶ際には韓国ならではのものを取ろうという意識をしていました。もともと私の興味分野自体は、経済学やビジネス分野であったのですが、実際に韓国社会の変容等を学ぶことを通して新たな視点を手に入れることができたような気がします。せっかく現地に行かれるので、多少興味分野から外れても、韓国ならではの“なにか”を学ばれることをおすすめします。