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東京大学公共政策大学院 | GraSPP / Graduate School of Public Policy | The university of Tokyo

Student Reports

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3校で学ぶことの魅力

Misato Nagakawa

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東京大学・ソウル大学校(半年)・北京大学(一年)での留学経験を、現地講義という視点からそれぞれ個人的に感じた点をまとめてみたい。

まずは、ソウル大学校について。ソウル大学校の講義にける特徴を三つ大きく上げるのであれば、多くの時間を割いての予習・復習の努力が求められること、大半の選択授業が少人数でしっかりと教授と向き合えること、そして語学の授業が非常にしっかりとしていることである。具体的な例を挙げると、在学時、私は一学期に10回ほどプレゼンの機会があった。その合間に、大量に学期の最初に配布されるリーディングブックを毎回その授業の度に目を通し、それに対しての自分の意見を明確に求められることが多かった。教授もとても熱心で、期末レポートに細かなコメントが付いて返ってきた時は、そのあまりの細かさに、感動を覚えた。外国からの留学生ももちろんいるが、特筆したいのは韓国人学生の語学における熱心さだ。英語を話せるのは当たり前だが、プラス1の言語を喋れる事も当たり前で、キャンパスアジアの学生と話すときは大半が日本語であったように感じる。また、語学学校も素晴らしいカリキュラムを擁すばかりか、先生方も楽しく明るく教えて下さった。半年でも日常会話は必ずできるようになる。春には学校外にも開かれた韓国語スピーチコンテストがあり、私はそこでファイナリストとして選んで頂いた(写真1)。 そして、一年の時間を過ごし、修士論文の提出もした、北京大学について述べたい。北京大学国際関係大学院について述べると、留学生の多様性が本当に素晴らしく、まさしく多様性の宝箱であると思う(写真2)。キャンパスアジアの学生は国際関係大学院の正規生(英語プログラム)、パリ政治学院・ロンドン政治経済大学院の学生と一緒に机を並べる事になる。世界トップレベルの様々なバックグラウンドや志を持った学生と非常に濃い時間を過ごせるのが最大の魅力である。教授陣に関しては、中国のリアルな視点を授業で語ってくれる。

リベラルな教授もいれば、保守的な教授も居り、様々な観点から中国という国を垣間見る事ができるだろう。学生の多様性と中国のトップスクールという事もあり、授業以外にも様々なシンポジウムが開催される。元世銀のゼーリック氏や東京財団の理事長、EU関連の要人など、世界の情勢を熟知したスピーカーとの出会いが多くあることも魅力的だ。しかし、ソウルと比べて、語学の授業は自分自身での努力が求められる。語学の授業は週に二回、それぞれ一時間半と短く、学校の授業だけでは日常会話レベルまで持っていくのさえ、一年でも厳しい。多くの学生がそれとは別に語学学校に通っていた印象を受ける。また、中国人学生は英語のプログラムには僅かばかりしか在籍していない。中国語の能力があれば中国語で開講されている授業を履修する事も可能なので、そのような努力も求められる。また、学内の様々な手続きが英語化されていないので、自分の力で何事も切り開いていく能力が求められていると感じた。

というように、それぞれの授業についてまとめたが、共通して言える事が三つほどある。一つは、授業時間が三時間ほどどちらの国でもある事。日本の授業と比べると、一回の授業が非常に長く、濃い。そしてどちらの授業でも、三カ国の関係性上、日本人としての意見を頻繁に授業内で求められる。例えばなぜAIIBに日本は加入しないのか、現在の日本政治をどう見るかなど、日本に対しての知識や見解を聞きたがっている学生が多い。また、当たり前であるが、高い英語力と、自らの知識やストーリーを共有する、積極性が大事だ。どちらの国でも多くの国の学生と時間をかけて意見を交わせる環境を生かし、相互理解を東アジアだけではなく、グローバルな視野から推進できる環境が両国にはあると感じた。

写真1

(写真1)ソウル大学校での韓国語スピーチコンテストではファイナリストに選ばれた
写真2

(写真2)北京大学で出会った多様な学生