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東京大学公共政策大学院 | GraSPP / Graduate School of Public Policy | The university of Tokyo

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第32回学生インタビュー(ニュースレター56号掲載)

塩尻康太郎 (from Japan)

―以前は外務省にお勤めだったそうですね
東大の修士を卒業して外務省に入省しました。2年間の米国留学後、在米日本国大使館で勤務し、そこで4年間勤めてから日本に帰国しました。その頃にGraSPPの博士課程のことを知ったのですが、「いつか博士号を取得したい」という夢があったので、上司とも相談して霞が関の本省に勤めながら昨年4月博士課程に入学しました。外務省での仕事はハードでしたが、日本のために働ける喜びがありましたし、一緒に働く人たちも優秀で志が高くて、その中で昼夜問わず働きながら切磋琢磨する、とてもやり甲斐のある仕事でした。仕事と博士課程の勉強、両方ともやりたくて頑張りましたが、必修科目が平日昼間で通うこともなかなか難しくて。徐々に自分の中でどちらか選ばなければいけないなと考え始めました。「博士課程は応援するし、仕事を辞めなくてもいいのではないか」と親身になって相談に乗ってくださる方も多くいましたし、自分もできれば両立したかったのですが、博士への挑戦は相当なエネルギーを注がなければできないことだと思って。ものすごく悩んだ末、10年勤めた節目に決断して、今年5月末に退職しました。

―学生生活一本に絞られた中で、これからどんなことをやりたいですか?
学業の面では安全保障を理由とした経済措置がWTO法上、どのように位置付けられるのか、それが紛争解決の手続きの中でどう扱われていくのかに興味があります。外務省で外交分野に携わっていたので、実務の経験と学術で議論されていることを、どう自分の中で消化できるのか、研究してみたいです。
あとは旅行ですね。外務省で勤めていた時、特に大使館時代はいつ緊急の連絡があるか分からないので携帯電話が通じない場所には行けませんでした。今は自由なので、先日インド・ヒマラヤに行って1週間ほどキャンプしながらハイキングをして自然を満喫してきました。携帯を持たない生活をしたのはとても新鮮でした。

―「博士号を取る」という夢を実現した、その先は?
将来、どういう機会があるか分からないので、しっかり考えていきたいです。外務省とは違って決まったキャリアパスがないですし、自分でどんどんドアをノックして切り開かなければいけないつらさや自分の名前で論文を書いて出していく怖さもあって、自分はどう勝負していけるのかと、正直、不安が襲ってくることもあります。でもメンターの方々に「焦って次の行動を決めずに、モヤモヤを楽しんだらいいんじゃないか」というアドバイスを頂いたので、今はちょっと我慢して、考えを深めていこうと思います。温かく見守ってくれる人たちが周りに多いことは本当にありがたいです。自分で決めた道なので、自分が責任を持って、やれることを精一杯やって、満足できる人生にしていかないといけないですよね。その成果が出るのは数十年先だと思います。そういう意味では大変な道に進んでしまった感はありますが(笑)。まずは博士課程を卒業して、いつかお世話になった方々にも認めていただけるような姿をお見せできればいいなと思っています。