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東京大学公共政策大学院 | GraSPP / Graduate School of Public Policy | The university of Tokyo

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自分らしさを大切に世界を変える

オマリー紗良 (from United States)

数年前まで、私ロースクールに行き、アメリカで政治を司る「何者か」になり、「ありきたりな言い方」をすると世の中を変えると思っていました。

私はアメリカ人の父と日本人の母の間に生まれ、アメリカ郊外の恵まれた環境で育ちました。家族から愛されて育った私は、自分の境遇に直接不満があったわけではなく、世の中の不公平さに憤りを感じたことから公共政策に興味を持ちました。

大学は特別な理由なくイリノイ大学アーバナ・シャンペーンを選択しました。楽しい大学生活送っていましたが、通常より1年早く卒業出来る様に単位を取る事に決めました。したがって卒業後の計画も早めに決める必要があったものの、当時の私には何をしたいのかが見えてきませんでした。学生としてするべき事は全てやり遂げているのにどこか達成感がなく、何かが足りないと思っていました。そんな時、大学院に進んでもう少し考える時間を作る事で、もしかしたらその何かが見つかるかもしれない思いで進学を決意しました。

入学式、安田講堂前にて

GraSPPを選んだ理由には大きく分けて、評価・場所・カリキュラムの3つがありました。日本にも家族がいる自分にとって「東大(院)生」と言えるのは誇りであること。次に、母が生まれ育った国である日本に住み日本語力を磨きたかった事。そしてもちろん、GraSPPのカリキュラムが自分にピッタリであった事。特に私は経済(EPFD)よりマネジメント(PMIR)に関心があり、その興味に合致する授業の沢山あるGraSPPはとても魅力的でした。そうして有難いことに文部科学省からの奨学金も頂き、2019年の秋に無事入学することができました。

学部卒業後すぐに大学院へ入学した私にとって、GraSPPでの社会人経験のあるクラスメートとの交流はとても貴重でした。彼らの体験談を聞くことは、学業だけでは得られない情報で、私の価値感を広げてくれました。それからオフィスアワーを利用してよく教授を訪ねることもありました。授業中に出た疑問を質問するために行ったとしても、先生にはいつも自分の将来ややりたい事の相談に親身に乗っていただきました。加えて、授業選択が柔軟であったお陰で色々なインターンシップに参加することができ、このインターンシップをきっかけに、やりたい事・将来やり続けたい事を見つける事ができました。

インターンシップ先でのプレゼンテーションの一コマ

最初にも述べた様に、将来私は政治家になり、この不平等な世界を少しでも変えられればと思っていました。しかし現在、私は九州の中学校で「サラ先生」と呼ばれる日々を過ごしています。「どうして先生になったの?もっと他にいい仕事ができたでしょう?」と度々聞かれます。「なぜアメリカで高収入な仕事を選ばなかったのか?」とも聞かれますが、ただ私の今やりたいこととは異なっていたのです。そして私は決断にとても満足しています。世間一般に「普通」とされる仕事に従事する必要もなく、自分が計画していたのとは違う道を歩んでもいいと思っています。今の私には日々やりがいのある仕事があり、それが教育に関わる仕事であったこと、そしてそれを見つられたことに幸せを感じています。そんな環境で、私は今、生徒にとっての「何者か」になれるよう邁進しています。「ありがちな言い方」かもしれませんが、生徒を通して世の中を少しでも良くする事ができればと思っています。この仕事でもGraSPPでの経験を存分に活かしていきたいです。

学位授与式、赤門前にて

GraSPPの卒業生として、皆さんにも夢中になれるものが見つかることを願っています。仮にGraSPPでの2年間で見つからなくても、GraSPPでの経験を通していつかやりたいことが見つかると私は信じています。OB・OGのネットワークも含め、利用出来るものをすべて活用してみてください。自分が必要とされ「何者か」になれる、やりがいのある日々が過ごせる、そして自分も成長し続けられる、そんな場所を見つけてください。「ありきたりな言い方」かもしれませんが、例えどんなに小さなことだとしても、誰かの世界を変えられる場所を見つけていく。GraSPPでの経験はそんな世界に導いてくれると私は思います。