公共政策大学院では、「国際交通政策」の授業において、下記のとおり、(一社)日本造船工業 会会長 金花芳則氏及び(一財)運輸総合研究所特任研究員 大坪新一郎氏からお話を伺います。
① 造船について
日本に於ける造船産業の社会的重要性とその概要を説明した上で、中韓造船業との厳しい国際競争の現状や米国動向/トランプ政権の影響等を概説します。更に、CN化対応を踏まえた世界造船市場の将来見通しと、魅力ある産業への復活を目指す造船業界ビジョン、特に国際海運の脱炭素化ニーズに応えるゼロエミッション船等の開発・建造への取組等を概説します。中でも川崎重工業が実施している水素のサプライチェーン構築事業の状況や課題を紹介します。この状況に対する国の造船産業政策支援の歩みを伝えて、これからの産業政策の在り方について言及します。
② 海事産業について
海上輸送は、「海事クラスター」(元は「(ぶどうなどの)房」の意味)と呼ばれる、海運・造船・舶用工業を中心とした複数業種の企業群が支えています。異なる分野の民間企業がどのように協業・競争し、全体として公共性の高い輸送サービスを支えているかを理解します。
また、海事クラスターが一体となって成長し日本経済を支えられるよう、産業基盤を維持・強化しつつ、海上輸送の効率性・安全性の確保や、GHG(温室効果ガス)排出削減といった社会的要請に応えられるように適切に政策誘導しなければなりません。安全性向上や省力化のための自動運航技術や、地球温暖化を背景にした環境分野でのイノベーションの加速の状況と、そのための政策ツールについて概説します。
*履修登録者以外の本学学生の参加を歓迎いたします。
(使用言語: 日本語)
日 時: 5月27日(火) 16:50-18:35 (5限)
場 所: 国際学術総合研究棟4階 SMBCアカデミアホールにおける対面授業にて開催。詳細はポスターを確認してください。
問合わせ: 交通・観光政策研究ユニット ttpu[アット]pp.u-Tokyo.ac.jp
5/27「国際交通政策」金花芳則之氏・大坪新一郎氏 講義案内ポスター
「国際交通政策」講義一覧(火曜5限 16:50-18:35)
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