Report
GraSPP Research Seminarは「新しい日中関係を考える研究者の会」との共催により、2019年7月6日、東京大学本郷キャンパス国際学術総合研究棟SMBCアカデミアホールにおいて「米中対立」と題してシンポジウムを開催しました。
今回は主テーマの他に、サブテーマの「日中関係への示唆」について、登壇者の発表と合わせて参加者の質問やコメントを交えた議論を行う事を主な目的として会は始まりました。
まず大橋教授、諏訪教授、菱田教授の3名が「米中経済対立」・「日中が目指すべき協働関係」・「中国社会の断裂」に関してそれぞれ発表し、ディスカッションでは他の登壇者と共に「安全保障」・「協働」・「中国国家と社会の変革」などのテーマが議論されました。
特に「中国が政治的に変わるのか」という問いに対しては議論が活発に行われ、「権力を監査するメカニズムこそ尊敬される国になる為の必須条件だと示す必要がある。」(天児慧名誉教授)、「日本は中国に圧力を加えるのではなく、民主的価値観を体現する事で中国に変化を促せる。」(高原明生院長)などをはじめとする多くのの意見が述べられました。
最後に本研究会は議論や執筆を通じて日中関係の考察に勤める旨を確認し、今回のシンポジウムは閉幕しました。今後は天児氏に変わり高原院長が代表幹事に就任する予定です。
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共催:新しい日中関係を考える研究者の会
<プログラム>
開会(14:00)
開会詞:高原明生(東京大学公共政策大学院長、新しい日中関係を考える研究者の会幹事)
報告(各20-30分)
1 経済:大橋英夫(専修大学教授、新しい日中関係を考える研究者の会)「出口の見えぬ米中経済対立」
2 政治・外交:諏訪一幸(静岡県立大学教授、新しい日中関係を考える研究者の会幹事)「習近平の権力基盤と対外戦略」
3 社会:菱田雅晴(法政大学教授、新しい日中関係を考える研究者の会幹事)「大国から強国への苦悩:超デジタル社会の課題」
休憩(15:30)
パネル討論:全員参加 《日中関係への示唆》
閉会(17:00)
閉会詞:天児慧(早稲田大学名誉教授、新しい日中関係を考える研究者の会代表幹事)
司会:前半/小嶋華津子(慶應義塾大学准教授、新しい日中関係を考える研究者の会幹事)
後半/久保亨(信州大学特任教授、新しい日中関係を考える研究者の会幹事)
日時:2019年7月6日(土)14:00-17:00 (受付開始 : 13:30)
場所:東京大学本郷キャンパス 国際学術総合研究棟4階SMBCアカデミアホール(地図 )
使用言語:日本語(同時通訳なし)
登録: 必須 参加をご希望の場合はこちらよりご登録をお願いいたします。