教員業績報告
飯塚敏晃教授と重岡仁教授の、子どもの医療サービスにおける価格の上昇と低下時の需要反応に関する共著論文がThe Review of Economics and Statisticsにて公刊されました。
概要
モノの値段が200円から300円に上がった際に需要が「減る」量と、300円から200円に下がった際に需要が「増える」量は、古典的な従来の経済学では同じだと考えられてきたが、果たしてそれは本当だろうか。この仮説を子どもの医療サービスにおいて、分析を行った。その結果、価格（＝自己負担割合）上昇時（0％から30％）の需要減は、価格低下時（30％から0％）の需要増の2倍以上となった。需要が価格に非対称に反応することを示唆しており、政策立案においても価格変化の方向性に留意する必要性を示している。
Toshiaki Iizuka, Hitoshi Shigeoka; Asymmetric Demand Response When Prices Increase and Decrease: The Case of Child Health Care.
The Review of Economics and Statistics 2023; 105 (5): 1325–1333. doi: https://doi.org/10.1162/rest_a_01110